4章 多摩川(たまがわ)花火大会
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川口信也と森川純は、12人の先頭を歩きながら、
会社・モリカワの仕事のことや、バンド活動のことなど、
終わりのない、果てのない話をしている。
「純は、話の持っていきかたが、うまいよ。いつもそうだよな。
モリカワの経営計画や経営戦略とか、説明されて、
マジ、びっくりしたし、感動したよね。
モリカワが、レストランとライブハウスの合体したような店を、
東京を始めに、全国に展開していくという、事業計画。
実現すれば、すごいことになっていくね」
高田翔太は、前を歩く、森川純や川口信也や、
となりを歩く、いつもどこ吹く風という感じの、岡林明に、そう話した。
「下北沢にある、ライブ・レストラン・ビート(Beat)を、1号店として、
新宿や池袋とか、東京のあちこちに、姉妹店を展開して、
そして、全国展開を考えるなんて、壮大な計画だよね。
インターネットをフル活用するっていうし。
おれたちを、会社経営の中枢の、
重役ポストで迎えてくれるってことも、気に入ったし。
レストランやライブハウスのサービス業だから、休みも少ないだろうと思ってたら、
週の2連休や大型連休もあって、年間休日は、120日あるっていうし。
まあ、それくらい、休日がないと、労働意欲も続かないんだけど。
休日は、これからも、増やせるだけ、増やしていくっていう
社長のスケールの大きさっていうか、人間性の豊かさもいいよね。
いまの社会じゃ、入社しても、23歳なんて、新人の見習いだろうし、
将来の夢とか、自由なんて、なかなか、持てそうもないしね。
モリカワ、ばんざーい、ってところかな。なぁ、翔ちゃん」
岡林明は、そういいながら、隣の、高田翔太と肩を組んだり、
ストレッチでもするように、晴れわたった青空に、両手を広げる。
「なんてたって、信ちゃんが、山梨からもどってくるから、
おれらのバンドが、またやれることが最高だよね。
職場が同じで、休日も同じ。いいことばかしって、感じかな?」
高田翔太は、そういうと、前を歩く、森川純と川口信也の肩を、1度ずつ
すばやく、軽く、たたいた。
「仕事となると、いろいろと大変だとは思うけど。よろしく。
4年間、大学とバンドで、つきあってきた、信頼とかチームワークを、
このモリカワの仕事に生かしたいと、考えたんだよ」
と森川純はいって、わらった。
「みんな、がんばってー!」と、うしろから、何人かの女子高生たちが叫ぶ。
みんなに、明るい笑い声がもれた。
「なんで、こんなに、女子高生がいるんの?」と川口信也が森川純に聞く。
「席が余ちゃったのと、彼女たち、近
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