2章 MY LOVE SONG
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
「おれ、美樹ちゃんのことをイメージして、
歌を作ったんだ。
それをギターの弾き語りで、
これに入れてきたんだけど、
ちょっと聴いてもらえるかな。
タイトルは、迷ったんだけど、
『MY LOVE SONG』にしたんだ」
木陰のベンチに座って、
少し照れながら、
時々、美樹の澄んできれいな目を見ながら、
信也はそういった。
かなり、驚いたらしく美樹は、
一瞬、言葉が出なかったが、
頬を紅らめながら、
「うれしいわ。光栄だし。ぜひ聴かせて」といった。
アイポッドから、切れのいいカッティングの
アコースティック・ギターのイントロが流れて、
その弦の音によく合う、信也の硬質で乾いた歌声が
聴こえてきた。歌の調子はアップテンポのブルースであった。
歌が終わるころ、美樹の目には涙が光った。
信也も目頭が熱くなった。信也は、美樹をやさしく抱きしめた。
そして信也は決心をした。
美樹のためにも、この東京でやっていこうと。
純たちと、ライブハウスやバンドをやっていこうと。
≪ MY LOVE SONG ≫
こんなに 夕日が きれいなのは
きっと みんなへの 贈り物なんだろうね
こんなに 世界が きれいなのは
きっと みんなへの 贈り物なんだろうね
あんなに あの娘が きれいなのは
きっと みんなへの 贈り物なんだろうね
なのに なにを 悩んでいるんだろう
自由に 選んできた この道なのに
なのに なにを 戦っているのだろう
自由に 選んできた この道なのに
なんで 強く 生きられないのだろう
自由に 選んできた この道なのに
なんで あの娘を 抱きしめられないのだろう
自由に 選んできた この道なのに
Hoo、Hoo、MY LOVE SONG、LOVE IS ALL
(おお、おお、僕の愛の歌、愛こそすべて)
Hoo、Hoo、MY LOVE SONG、LOVE IS ALL
≪つづく≫
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ