第一章
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やはり言葉には迷いも何もない。そこには確かな自信さえあった。
「その時に結婚だ」
「絶対よ」
ルチアは念を押すように言ってきた。
「そうでなければ私だって待たないから」
「俺は嘘はつかない」
フランコは決して嘘はつかない。彼はプライドの高い男だったからだ。だからこそ信じることができた。そう、ルチアは彼を信じていたのだ。
「だから」
「待ってるわよ」
程なくして戦争がはじまりフランコは戦場に向かった。自分から志願してだ。
「志願したのね」
「ああ」
またひまわりの前にいた。もうひまわりの季節は終わり種まで落ちていた。花も枯れて寂しい姿をそこに見せているだけだった。
「行くなら自分から行きたい」
「勇敢って言うべきかしら」
「いや」
しかし彼はその言葉には首を横に振った。違うというのだ。
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