暁 〜小説投稿サイト〜
クレヨンしんちゃん-嵐を呼ぶ閃乱!超(ハイパー)忍大戦!!
第一話-春日部 IN THE SHADOW-
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るなぁ。」
…気のせいだろうか?もう一匹…人間の子供くらいはあるだろう大きさのセミの幼虫も居た。普通の年頃の少女ならばこんなバカみたいにデカいセミにいきなり出くわしたら『ぬわー!』とか『ゲェーッ!』とか『ギエピー!』とか大袈裟な悲鳴を上げて逃げ出すだろうが、何時如何なる状況だろうが動じる事がほとんどと言っていいくらい無い上、若干天然でもある日影は平然と見つめていた。
「お?」
大と小のセミの幼虫の背中が割れると羽が現れ、抜け殻を破り、成虫と化した二匹のセミはタイミングをピッタリ合わせながら同時に飛び立った…。
「ほっほ〜い!」
…一匹、否、一人は当然そのまま飛べるはずも無く、地上に着地するに留まったが。
「おー。うまいもんや。」
「いや〜。それほどでも〜。」
日影はデカいセミ…否、セミの着ぐるみを着た幼稚園児くらいだろうか?幼い男の子の見事なセミっぷりに思わず拍手を送り、男の子はというと顔を赤らめてニヤケていた。
「セミの特徴をよく捉えた出来の着ぐるみやなぁ、あんたが作ったん?」
「そうだゾ!夏ももう間近、それに向けてセミごっこ用のお古をかんちょーしたんだゾ!えっへん!」
「…それって、『新調』ちゃう?自分に浣腸してどーすんねん?」
「そうとも言う〜。」
「そうとも言うんか。」
日影は何気無くその男の子に話し掛けた…それがキッカケか、二人は初対面同士とは思えないくらいの息の合った(?)ゆる〜いボケとツッコミの応酬による漫才を繰り広げていた。
「なんやおもろいボウズやなぁ、あんた名前は?」
「オラ、野原しんのすけ、5才、おねいさんは?」
「わしは日影や。」
「ほうほう、日影ちゃんかぁ!」
一風変わった遊びをしていたこの男の子…野原しんのすけに興味を示したか、日影は彼に軽い自己紹介をした。
「オラはここでセミごっこしてるけど日影ちゃんは何してんの?」
「わしはあれや、ひなたぼっこや。」
「ひなたぼっこ?ここ、木があるから全然お日様の光が当たらないゾ。」
休憩中の日影はどうやらひなたぼっこしてるらしいが、先程までしんのすけがセミごっこに興じていた木が木陰を作ってるため、日光など彼女には全く当たっておらず、ただ涼んでるだけにしか見えてない。
「わしにはこれくらいがちょうどええんや。」
「ほうほう。」
「なにもメモらんでも、なんも参考にならんて。」
「ところで、日影ちゃんはなんで自分のこと『わし』って言うの?なんだか年寄りくさいゾ。」
「あんたも自分のこと『オラ』言うとるやん、それと同じや。」
「おお、なんだか今と同じやり取りをどこかでした覚えあるけど…ま、いっか
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