ステイルメイト
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だ。
これまで自分の周囲に、このような存在はいなかった。
自分のことを恐れもせずに、まるで空気のようにそこにいて、気が付けば周りの景色を変えている。
身勝手に、けれど不快にさせず。
内心で独りごちて、灰色の参謀長は己の完全な思い違いに苦笑した。
やはり、この勝負は引き分け(ステイルメイト)であった。
自分は、親しい”人間”など誰ひとりとして作っていない。
そう、この部下は”猫”なのだから。
香り高い春摘み紅茶に誘われた茶会は、生誕を祝われる者にとって久々の休息となった。傍らにいる猫は刃を持たず、ただ、複雑怪奇な毛色の尾を持つだけであった。
(Ende)
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