第五十八話 Space Colony Destroyed
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か…必ず…」
ゼロ「フッ…お前らしい甘い考えだな」
そう言うゼロの表情は綻んでいる。
ルイン「でも…いいね。それ…エックス、私にもそのお手伝いをさせて?」
エックスの傍に寄りながらエックスの夢を叶えるための力になりたいと思うルイン。
エックス「ありがとう…でもいいのか?俺の目標に君が付き合う必要は…」
ルイン「エックスの目標は私の目標だよ。お願い、私もエックスのお手伝いをさせて?」
エックス「分かった…他の皆は?」
ダグラス「へ?そりゃあ俺はメカニックとしての生活を続けるさ。けど…いつかは誰にも負けないライドマシンを造ってみたいぜ。」
シグナス「ふむ…今まで考えたことも無かったが……ハンターを再編成し、もう1度最初からやり直す…それが私の目標だな。…“イレギュラー”とは何なのか、それをじっくり考えながらな」
エイリア「私は…」
しばらく黙考して、脳裏を過ぎるのはかつての同僚。
優秀すぎて誰からも理解されずに研究所を去っていった彼。
正直、彼の才能を羨んだことは数知れない。
夢を語るエックスに少しだけ、自分も少しだけ夢を見てみようかと口を開いた。
エイリア「私はイレギュラー発生率0のプログラムや、ウィルスを完全にシャットアウトする完璧なプロテクトプログラムを…かつての私の同僚に負けないようなプログラムを造ってみせるわ」
ルイン「ルナはどうするの?」
ルナ「俺?そうだな?ジャンク屋は続けたいし、コロニーを破壊したら、俺は英雄扱いされるかな?そうやって名を挙げて、いつかは俺の名前を歴史に刻むんだ!!ルナっていうレプリロイドがいたんだって世界中に轟かせてやる!!」
子供らしい大きな夢(というか野望?)にエックス達は微笑ましそうに見つめる。
ルナ「アイリスは?」
アイリス「え?」
ルナ「アイリスはどうするんだ?」
アイリス「え?そ、そうね…私はレプリフォースが立ち直る手助けをしたいの。あの戦いでレプリフォースは悪者扱いされて、いつかは消えていく…けどレプリフォースも平和のために戦ってきた…それだけは歴史に残してあげたい…」
アイリスの願いにルインは優しく頷いた。
全員の視線がゼロに向けられる。
ゼロは苦笑を浮かべながらも、口を開いた。
ゼロ「そうだな…俺は“俺がいなくてもいい世界”を目指すために戦うとしよう」
アイリス「ゼロ…!!?」
ゼロの言葉に不吉な何かを感じたアイリスが思わず立ち上がる。
ゼロは苦笑しながら訂正する。
ゼロ「すまん、言葉が足りなかったな。俺がいなくてもいい世界とは、俺が戦わなくてもいい平和な世界を目指すということだ」
アイリス「そうなの…」
安堵したような表情を浮かべるアイリス。
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