暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜朱の戦士〜
第五十八話 Space Colony Destroyed
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オリハルコン、水素、エネルギーカートリッジを得たエックス達は、ホタルニクスのレーザー研究所に向かおうとした時、ルナと鉢合わせした。
ルナが手にしていた物にシグナス達は目を見開く。

アイリス「ホタルニクス博士のレーザー装置!!?」

ルナ「ああ、じいさんに頼んで渡してもらったんだ。あの人は俺の友達だからな」

エイリア「ありがとう!!これで地球滅亡の危機を防げる!!」

シグナス「ホタルニクス博士は?是非1度会って礼を言いたいのだが」

シグナスが珍しく顔を綻ばせていたが、ルナの表情は沈んでいく。

ルナ「じいさんはシグマウィルスに侵されてた…俺にレーザー装置を託して…シグマウィルスの温床になっていた研究所ごと自爆した。」

段々と彼女の声が震えていく。
シグナス達は彼女にかける言葉が見つからなかった。

エックス「そうか…」

ルイン「惜しい人を亡くしたね……」

ルナ「エックス、ゼロ、ルイン。頼みがある」

ゼロ「何だ?」

ルナ「じいさんは世界の平和を任せるって言ってた。俺からも頼む。じいさんが守ろうとしたこの世界をあんな奴の好きにはさせないでくれ」

涙を流しながらも力強く発せられる言葉にエックス達は頷いた。





































そしてレーザー装置を使い、急ピッチでエネルギー加速装置の開発を開始するルナ達。
彼女の手並みは見事なものだ。
エックス達が見守る中、ダグラス達に的確に指示を与えつつ、かなりのペースでエネルギー加速装置の開発が進んでいく。

ゼロ「(大したものだ…)」

決してゼロも彼らの役目を軽んじていた訳では無いが、こうした優秀なスタッフの支えがあってこそ自分達は心置きなく戦える。
それを改めてゼロは実感していた。
ともあれゼロはルナの心の強さに感嘆していた。
彼女は焦燥と言うものを作業中に全く感じさせない。
エックスやゼロ、ルインでさえ焦りを感じるというのにである。
タイムリミットが訪れれば世界は滅ぶ。
そんな極限の緊張状態にあって、彼女は焦りを全く感じさせない。
短気なゼロには到底真似の出来ない事だ。
ユーラシア墜落まで後5時間を切ろうとしているが、絶望に屈しない彼らの姿にエックス達もまた最後まで抗い続ける事を今1度改めて決意していた。
エネルギー加速装置が完成し、エニグマに取り付けると、最後の調整を終えたルナが叫んだ。

ルナ「ふう、エニグマ完成だ!!ちょっとばかしボロいが、パーツで補強したから何とかなる!!いつでもコロニーに打ち噛ませるぞ!!」

ルナの声にハンターベースにいる全員が活気づいた。




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