第二章
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れがまた面白いのよ」
「面白いですか」
「ええ、何かね」
くすりと笑って美香に話すおばさんだった。
「日本と同じなんだって思ってね」
「そうですか」
「美香ちゃんはどうして韓流ドラマ観るの?」
おばさんはここで美香の顔を見て彼女に尋ねてきた。
「それはどうしてなの?」
「どうしてって言われると」
返答に少し困る美香だった。大きな目を二、三回しばたかせる。
「まああれです」
「あれって?」
「昔の大映ドラマとかあったじゃないですか」
「また随分と懐かしいもの出して来たわね」
おばさんにとっては意外な展開だった。
「昔随分観たけれどね」
「あれ、レンタルで借りて観ていたんです」
美香もかなりコアなところがある。
「色々と」
「色々とねえ」
「はい、だから知ってるんですけれど」
「それでもよく借りたわね」
ある意味感心しているといったふうのおばさんだった。
「あんな風変わりなの」
「まあ凄い展開なのは確かですね」
「昔は特にそうは思わなかったけれどね」
あくまでその時は、である。今は違うと言外で言っている。
「それでも今考えるとやっぱりね」
「そうなりますか」
「なるわ。まあ似ているって言えば似ているね」
ここまで話したうえで美香の意見に頷くおばさんだった。
「韓流ドラマと大映ドラマってね。破天荒なところが」
「そうですよね、やっぱり」
「あの破天荒もそれを考えると」
また煙草を口に含んで述べる。
「そんなに悪いものじゃないわね」
「そうですよね。それじゃあ」
「それじゃあ?」
「会社終わったら本屋さん行って来ます」
「本屋さんに?」
「この雑誌ですけれど」
指差したのは丁度今おばさんが開いていたその韓流雑誌である。
「面白そうですね。買ってみたくなりました」
「あら、そうなの」
「テレビ雑誌は一応チェックしていますけれど」
ドラマファンとして実にまめであった。
「それでも韓流は雑誌ではノーチェックだったんで」
「そうだったの」
「ネットではしていますよ」
そこではしているのだった。やはり細かい。
「それでも雑誌ではまだでしたから」
「そうね。買って損はないわ」
「はい、それじゃあ早速」
「それにしても美香ちゃんが韓流ドラマも観てるなんてね」
「意外でした?」
「別に意外ではないわ」
それは否定しなかった。
「けれど。それよりもね」
「それよりも?」
「他にも色々なテレビ雑誌買ってない?」
こう彼女に言うのだった。
「前見たけれど」
「特撮雑誌なんかも買ってます」
このこともおばさんに話す美香だった。
「実は」
「特撮雑誌もなのね」
「はい。さっきお話しましたけれど」
笑顔でおばさんに話す。
「あ
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