白い光の中で
ターン11 壊れた鉄砲水
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のカードをデッキに戻し、振り返りすらせずに廃寮を出ていく。あちらから非を認めて謝るなら別だけど、そうでもない限りもうここに来ることもないだろう。さあ、帰ったらどうしたら勝てるようになるか考えないと。勝とう。とにかく勝とう。勝って勝って勝ち続けないと。
そんな僕の背に、とどめを刺すかのような稲石さんの言葉が突き刺さった。
「あ、それとね。トランスターンは対象モンスターを墓地に送って発動するカードだから、君の言った通りの手札ならどっちみち詰んでたよ」
「………さて、と。どう思う?」
「かなり荒れてるのニャ」
清明がいなくなった部屋に、幽霊二人の声が響く。
「いや、そうじゃなくて。それはわかってるけど治るかな、あれ」
「正直、本人次第としか言いようがないニャ。錬金術はあくまで命を作ることが目的の技、心を作ったり癒したりは専門外だから私には何とも」
あっさりと言い切った後、ただまあ、と言葉をつなげる大徳寺。
「今回の彼はどうも、単にショックを受けたなんて理由じゃすまないと思うのニャ」
その言葉に同意を示すよう頷く稲石。大徳寺の次の発言を最後に2人の姿は幻のように消え、そしてそこには誰もいなくなった。
「なら、私にも何かできるかもしれない。ファラオ、それに君にも一緒に来てほしいのニャ。私のかわいい教え子のため、できる限りの手は尽くしてみるのニャ」
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