第五十七話 Laser Lab
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ホタルニクスのレーザー研究所の前にハーネットカスタムを停めたルナは欧州の城のような外観を見つめた。
メカニロイドとプレスがあちこちに配備され、侵入者を頑なに拒んでいる。
ルナ「(ウィルスの影響を受けてんだろうけど、大して変わんねえな)」
寧ろホタルニクスの頑固さがセキュリティシステムに乗り移ったかのようだ。
すると、突如目の前に紫のウィルスがルナに迫る。
ルナ「成る程な」
ウィルスバスターを装備したバレットでウィルスを破壊する。
中から強烈な邪気のようなものが発生させられている。
恐らく、中はシグマウィルスが繁殖する温床となっているのだろう。
ルナ「待ってろよじいさん…」
バレットを連射して門を開けると研究所に入った。
メカニロイドの軍勢を潰し、プレスを回避しながら突き進む。
レーザー研究所のホタルニクスの部屋では、薄れゆく意識の中で、ホタルニクスは何とか自制を保っていた。
2頭身の小柄なボディ。
短い手足。
あまり品のあるデザインとは言えないが、それは科学者としては関係のないことだ。
実際彼は世界的に有名なレーザー工学者なのだから。
だが、それが今ではどうだ。
少し前から得体の知れないウィルスに感染してからというもの、自分は当然のこと、研究所全体が混沌の渦に飲み込まれている。今頃セキュリティシステムは全て暴走し、動く物体を見境なく攻撃する物と化しているだろう。
ホタルニクス「渡さぬ…このレーザー装置をイレギュラーハンターに渡すわけには…」
ホタルニクスは死出の道連れにするつもりであった。
己の研究成果全てを。
イレギュラーハンターに渡さぬために。
最初のシグマの反乱において、レプリフォースの協力を、名誉回復のチャンスを損ねるといったつまらない目的で拒否してその活動を妨害し、更にはその事実を隠蔽し、挙句にレプリフォース大戦ではレプリフォースの怒りを無視して徹底的に独立国の設立を妨げた。
もはや一部の人間至上主義の人類達の飼い犬となってしまった彼等に、果たして自分がレーザー工学技術を提供することは正しいと言えるだろうか?
…答えは否だ。
彼らは例えるなら制御を失った兵器。
危惧すべき者達。
レプリロイドを影で脅かす、極めて悪質な組織。
彼等こそ世界で1番危険な存在である。
彼らにレーザー兵器を渡したら、鬼に金棒だ。
ホタルニクスはもう、彼等を信用することは出来ないのだ。
いずれ増長したイレギュラーハンターはその強大な力を持って、レプリロイド全体を“管理”し始めることだろう。
自分がそんな事態の引き金となってはいけない。
むしろレ
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