群雄割拠の章
第1話 「貴女はどなたです?」
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だが……これはどういうことか?」
「は? どうもなにも……伯珪様がお遣わしになったのでしょう?」
「は?」
「え?」
……会話が噛み合わない。
どういうことなのだろうか?
「ご老体。私は昨日、平原にて黄巾の残党がこの周辺で暴れていると報を受けたのだ。すぐに出発したが、到着は今日になってしまった。そして到着したらこの有り様だ。どういうことなのか?」
「は? あ……で、では、あの『御遣い様』は、また客将になられたのではないので?」
「……なんだって?」
御遣い……様だと?
「まさか……そんな……ど、どこにいる!」
「は? あ、はい……今は邑の集会場所でお食事をされておりますが……」
「案内してくれ!」
まさか……まさか!
盾二なのか!?
老人を急かしつつ、邑の集会場所に向かう。
そこには――
「あ……じゅ、盾二!」
「?」
口いっぱいに飯を頬張る、黒衣の天の御遣い…………北郷盾二が、そこにいた。
「じゅ、じゅんじぃー! 久しぶりじゃないかぁ!」
「もぐもぐ……」
「ははは……なんだよなんだよ! 急にこんなところに来て……あ、もしかして私に会いにきてくれたのか? いやー……それならそうと、連絡くれたっていいだろうに」
「ぐびぐび……」
「あ、そうか……もしかして北平の方に送ったんだな? 最近は平原の復興でこっちに居ずっぱりなんだよ。いやー……そっかあ。いやいや助かったよ!」
「ぷはー……はい、ごっそさん。で、だ」
「うん?」
盾二は朗らかに私に言った。
「貴女はどなたです?」
「……………………………………ゑ?」
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