群雄割拠の章
第1話 「貴女はどなたです?」
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だ。本当になにも……なのになんでこんな……おまけに来年には州牧になるかもしれないなんて……」
「しっかりしてください! 愚痴っても竹簡はなくなりませんよ!」
「ああああああああああああああああ…………わ、忘れていたかったのにぃ……」
ううう……こんな時に盾二がいてくれたらなぁ。
客将の頃の盾二の政務能力には、本当に助けられた。
今では梁州の切り盛りすらやっているんだ。
もし盾二がここにいたら……梁州並みに急激な復興を成し得ていただろうに。
「数ヶ月経っても、ちっとも楽にならない……こんなんじゃ、いつになったら復興なんて出来るのか……」
「……我々も頑張りますから。さあ、伯珪様……竹簡が遅れれば、その分復興も遅れますよ」
「しくしくしく……わかっているよぉ……」
うう……逃げられないのならやるしかない。
くそお……今日は、せめて一刻(二時間)なりとも寝るために……
「は、伯珪様!」
「ああああああああ! また竹簡増えるのかああああああああああっ!」
「ち、違います! 黄巾が、黄巾の残党が現れました!」
「!?」
その報告に思わず立ち上がる。
と同時に、目の前の竹簡の束が机からこぼれ落ちた。
「数は!」
「およそ五百程ですが……農邑を次々に襲っています!」
「なっ……どこだ!」
「平原より北、徳州の近くです!」
「なっ……麗羽の領地の直ぐ傍じゃないか! 北から侵入されたのか!?」
「そのようです!」
麗羽……自領に黄巾の残党がいて討伐しなかったのか!?
それとも麗羽に追われて……?
「麗羽から連絡は?」
「なにもありません!」
「……ともかく、至急?の麗羽に黄巾残党討伐のため、国境周辺での軍事行動を知らせよ。私は騎馬三千で黄巾を討つ!」
「御意!」
私は急いで身支度をして、自身の愛馬へと跨った。
「私に続け! 未だ漢の地を荒らす黄巾など、蹴散らしてくれようぞ!」
「「「 オオオオオッ! 」」」
私の号令に呼応して声を上げる、騎馬隊三千。
「よし! 出発!」
私は、兵を連れ、平原を出る。
途中で休息を入れ、一日かけて徳州付近の農邑に辿り着いた。
だが――
「……え?」
目の前には夥しい、死体の山。
ただし……すべて黄巾のものだった。
「こ、これはどういう……」
死体の数はおよそ数百。
確かに報告があった黄巾に間違いはなさそうだ。
だが、一体誰が……まさか、麗羽が国境を越えて討伐したのか?
「おお、もしや公孫伯珪様ですかな!?」
と、農邑の家の一つから老人が現れる。
どうやらこの農邑の長老らしき人物だった。
「いかにも公孫伯珪
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