第4部
江戸日常編その2
第62話 テンションが上がるとその人の本性が見えたりする
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係ないしぃ」
一人我関せずと言いたげに酒を飲む銀時。そんな銀時の肩に突如重みが圧し掛かった。肩を見ると、其処にはすっかり酔っ払い寝息を立てているリンディその人の姿があった。
「あ、あの……リンディさん?」
「う〜ん、ねぇ銀さん……」
普段のリンディとは何処か違う甘い声色が銀時の耳に入ってきた。男を落とす女性特有の誘惑ヴォイスであった。そんな声を聴いた銀時の脳裏に不安がよぎる。
まさか、俺の元にも酔っ払った女が来たのか……と。
「あ、あのぉ……いったい何でしょうか? リンディさん」
「銀さん……私って、貴方にとって抱く気も起きないほどおばさんかしら?」
「えぇ? いやいやいや! そんな事断じてない! 良い、もし独身だったら真っ先に口説いて夜の草むらに直行してる位だよ! だけど俺人妻に手を出す程俺勇気ないしさぁ」
「あら、大丈夫よ銀さん。私今夫居ないから。今私フリーよぉん。抱くなら今がその時じゃないかしら」
徐々に話がずれ始めている事に銀時の不安は更に募っていく。そんな銀時の不安を余所にリンディの悩殺ヴォイスは更にエスカレートしていく。
それだけに留まらず、突如リンディは着ていた上着をそっと脱ぎ始める。
「ちょ、ちょっと待て! 一体何を為さる気なんですかぁ!」
「えぇ、だって銀さんフリーだったら抱いてもOKって言ったでしょ? だから此処で抱いて貰おうかなぁ? って思ってねぇ」
「ちょちょちょ、周りに目をやってくんない? たくさん人が見てるんだからさぁ」
「良いじゃない。大勢の人に私達の愛し合う姿を見せれば良いだけでしょ?」
「だけでしょ? じゃねぇだろうが! あんた自分の息子の目の前であんなシーンやこんなシーンなんて出来る訳ねぇだろう!」
「良いのよ。あの子だってもう子供じゃないんだし、そろそろこう言う事を知っててもいい年の筈よぉ」
完全にダメであった。幾ら逃げ道を作ろうとも其処に先回りされて捕まってしまう。しかも粘着的な捕まえ方なのでそうそう逃げられない。
一体どうやって逃げれば良いのか。銀時の脳裏で幾つもの策略が張り巡らされている。が、どれもダメだった。さまざまな策を模索してはみたがどれもこれも彼女、リンディ・ハラオウンには無駄な策であった。
必死に悩む銀時の目の前で遂にリンディは背広を抜いてワイシャツを脱ぐまでに至ってしまった。
今の銀時の目の前には下着姿のリンディしかいない。
「ぎゃああああああああああああ! リンディさささぁぁぁん! もうこれ以上は勘弁してちょうだぁぁぁぁい! これ以上やったらこの小説が18禁小説になっちまう!」
「大丈夫よ。そう言う場面になったら花の断面図とかを説明して誤魔化すでしょ。問題ないわよ」
「問題なくねぇよ! お願いだから誰か助
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