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駄目親父としっかり娘の珍道中
第4部
江戸日常編その2
第62話 テンションが上がるとその人の本性が見えたりする
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ら烈火の将シグナムは普段は騎士道精神の塊の様な人物なのだが、絶望的なほどに酒癖が悪いようだ。

「お、おい……ヴィータ、シャマル、ザフィーラ。お前ら同じ騎士だろう。酔っ払ったこいつ何とかしてくれ……このままじゃ俺こいつに殺されちまう」

 こうなれば最後の手段。同じ騎士仲間である三人に救いを求める事にした土方。このままシグナムの猛攻に晒され続ければ最悪土方の命運も危うくなってしまうだろう。
 そうなる前に同じ騎士である三人に救いを求める他なかった。
 
「ほれほれ、あんたも盾の守護獣名乗るってんならこれくらい飲み干してみなよぉぉ」
「ごぼごぼがぼごぼ―――」
「ZZZ……」
「お〜い、おかわりまだかよぉ?」

 だが、其処にあったのはべろんべろんに酔っ払ったアルフに捕まり土方と同じ目にあっているザフィーラの姿が。たらふく飲んですやすやと寝息を立てているシャマル。土方とシグナムの泥仕合になど露程も興味を見せず料理を平らげ続けるヴィータ。三者三様の姿が見受けられていた。
 要するに三人とも土方を助けられる状況では全く有り得ないのであった。そんな光景に絶望する土方の首にシグナムの手が伸びる。

「ど〜こ〜へ〜行く気なんだぁ〜土方〜く〜ん?」
「えと……その……あの……」
「宴はまだまだ続くって言っただろうが! 戻っての見直しじゃぁゴラァ!」
「あの、もう飲めないんですが……」
「嫌ならこの場で切腹して貰おうかぁ?」
「はい、お供致します……」

 絶望した土方の目に光はなかった。ただ、操り人形のようにズルズルとシグナムに連れて行かれるその様は、余りにも滑稽かつ哀れに見えた。

「おぉ、怖い怖い。酔っ払った女ってなぁ怖いねぇ」

 土方の不運を見ながら酒を楽しむ銀時。例え土方が苦しもうが自分には関係のない事。寧ろおおいに苦しむが良いゲヘヘ! とばかりに嬉しそうにそれを眺めながら酒を飲んでいた。

「ぎ、銀さぁぁぁん!」
「あん?」
 
 すぐ横で新八の苦しむ声が響く。見れば新八が顔を真っ赤にしてケラケラとおかしく笑っている神楽に技を決められていた。
 確か逆エビ固めだった気がする。

「た、助けて銀さん! 神楽ちゃんが間違ってお酒飲んじゃったせいですっかり酔っ払っちゃってるんだけどぉ!」
「おぉいレフェリー! さっさとカウントするアルゥ! でねぇとこいつの脚をへし折るアルよぉ!」

 どうやら神楽の頭の中ではレスリングの試合をしている真っ最中の様だ。その相手が不幸にも新八だったと言うのが目の前で起こっている現状なのだろうけど。
 やっぱりそんな事も銀時には全く関係ない事だったりする。

「ま、どっちも俺には関係ないけどぉ。土方がシグナムに殺されようが新八が神楽に足折られようが俺にゃ全く関
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