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駄目親父としっかり娘の珍道中
第4部
江戸日常編その2
第62話 テンションが上がるとその人の本性が見えたりする
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が」

 更にザフィーラの苦難は続くようで―――

「安心しろ。そうなった場合は私が介錯してやる。江戸の侍の風習には切腹と言う習わしがあるようだ。もし過ちを犯した場合はベルカの騎士の名に恥じぬように潔く腹を切れ」
「だからお前らいい加減にしろっての! お前ら絶対俺を使って楽しんでるだろう」

 トドメとも言わんばかりのシグナムから放たれた無情な一言に心が折れそうになるザフィーラ。そんなザフィーラを凄く不気味な笑みを浮かべながら見つめる3人の姿があったのはこの際伏せて置く。

「3人とも安心しなよ。幾らこいつがあたしと同じイヌ科だからってこんなむさい奴こっちからお断りだって」

 どうやらアルフにとってはザフィーラは好みのタイプじゃなかったようだ。そして、そんな無意識に放たれた言葉は更にザフィーラの心を傷つける事になったのだが、当の本人には全く無関係な事であったようで。





     ***




「あ〜あ、こんな事になるんだったら身内だけで宴会すれば良かったかなぁ?」

 所代わり、こちらでは真選組局長である近藤勲がキャバ嬢を隣に置きヤケ酒を嗜んでいた。

「もうその辺にしたらどうですかぁ、近藤さん。ヤケ酒は体に障りますよ」
「お、お妙さん! そんなに俺の身を案じてくれるんですか?」
「どうせヤケ酒するんだったらバケツでしてくれないかしら。その方がこっちの儲けにもなるし。因みに貴方がどうなろうと私自身には一切関係ないので思う存分肝臓なり体なり好きな様に壊して下さいね」
「お、お妙……さん……」

 思っていた言葉と全く正反対の言葉を投げ掛けられた為か、近藤の顔が真っ青になってしまった。そんな近藤に対し、何時の間に用意したのか巨大なバケツをテーブルに置き、其処にテーブル上に乗っていた酒をありったけ入れていく。

「あの……お妙さん、そんな色んな種類のお酒を入れちゃうと……味とか滅茶苦茶になっちゃうんじゃ」
「どうせどの道肝臓を壊す事になるんだったらいっその事今日壊して下さいな。ついでに臨死体験もしちゃって下さいね」

 天使の様な笑みを浮かべつつやってる事は悪魔じみてるお妙。そんなお妙の行為にたじたじとなっている近藤。徐々に後ろに下がろうとしていた近藤の喉元を片手で掴み、テーブルに置かれ、並々に注がれた酒入りバケツをそのまま口の中へと流し込んで行く。ゴボゴボと音を立てながら必死に逃れようともがき続ける近藤の事など一切気にせず微笑みながら大量の酒を流し込んで行く。





     ***




 それからは皆入り混じってのどんちゃん騒ぎになっていた。真選組も万事屋もアースラメンバーも皆集まっておおいに飲みまくり食べまくっていた。
 皆がどんちゃん騒ぎまく
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