第4部
江戸日常編その2
第62話 テンションが上がるとその人の本性が見えたりする
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のこったろうさ。まぁ、何はともあれタダ酒飲めるんだし今の内にたらふく食ってたらふく飲んでおこうじゃねぇか」
心配する新八を余所に銀時は日頃の鬱憤を晴らすのと今回の事件での憂さ晴らしもかねてか、高い酒をジャンジャン注文して飲みまくっていた。そのすぐ横では神楽がこれまた大量に料理を注文してそれこそ出された途端すぐに食べ切ってしまい、また次の注文をするの繰り返しを行っていたのであった。
が、その中には何故かなのはの姿は見られなかった。
「そう言えば銀さん。なのはちゃんは今どうなんですか?」
「未だにおねんねの真っ最中さ。医者の話じゃ後2,3日は意識は戻らないだろうってさ」
「でもまぁ、命に別状がなくて良かったじゃないですか。最初はそれこそ肝が冷える思いがしましたよ」
「だけどよぉ、そのお陰で最近しけ続きじゃねぇか。このままじゃ今月の家賃だって危ねぇんだからよぉ」
既にお分かりと思うだろうが万事屋の仕事は全てなのはが集めて来る。彼女の居る居ないによっては万事屋の存亡に関わると言っても過言じゃなかったりする。情けない話だが実際問題そうなのだから仕方がない。
「でも驚きましたよね。まさかフェイトちゃんやアルフさんだけじゃなくてアースラ隊の皆まで駆けつけて来てくれてたなんて」
「ま、あれだ。俺が向こうで色々とコネを作っておいたお陰って奴だろうよ」
「あんたが作ったのは寧ろ溝じゃないんですか? それも思いっきり深い奴」
「ま、何でも良いわ。折角来てくれたってんだし挨拶位して行くか」
持っていた酒を一気にあおり切った後、グラスをテーブルに置いて真っ赤な顔をしたまま別のテーブルに向かっていく。
其処にはアースラ隊のメンバーとフェイト達が座りテーブルに並べられた料理を摘まみながら会話を楽しんでいる所であった。
「よぉ、今回もまたお前らに世話んなっちまったな」
「銀さん、久しぶりですね」
銀時の存在を確認し、クロノがまず先に立ち上がり銀時と固い握手を交わした。今の二人のこの行いに二人の強い絆が見て取れた。
「珍しいわねぇ、気難しいクロノが貴方にだけは接し方が違うもんねぇ」
「か、艦長……僕は別にそんなつもりはないんですけど」
「あらあら、此処はアースラじゃないんだから普通の親子になりましょうよ」
既にほろ酔い状態のアースラ艦長であるリンディが息子であるクロノを見て嬉しそうに笑みを浮かべている。そんな彼女の微笑みを見て頬を赤らめる息子の姿があった。
「おぉおぉ、相変わらず仲良いみたいじゃなぁい。この際だからお前の母ちゃん俺が貰っちゃおうかなぁ?」
「え!? それって……」
「冗談冗談。幾らお前の母ちゃんが美人だからって既に別の男に食われちまった女だしな。しかしもったいねぇなぁ〜」
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