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駄目親父としっかり娘の珍道中
第4部
江戸日常編その2
第62話 テンションが上がるとその人の本性が見えたりする
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 江戸の夜は長い。下手したら昼よりも夜の方が長いと思ってしまう場合も多かったりする。それもその筈、何故なら此処かぶき町は色町。即ち大人のエロスを楽しむ為の町でもあるのだ。
 その為に、この町が本領を発揮するのは決まって夜が多かったりする。そして、今宵もまたとあるスナックにて大人のエロスなシーンが展開されようとしていた。
 まぁ、所詮ギャグなのであんまり本気にしないように。万が一思っていたのと違うと言われても私は一切責任を負いませんので。




     ***




「それじゃ、江戸が平和になった記念って事で……乾杯!」

 並々と注がれた黄金色の飲み物を片手に、真選組局長の近藤勲が乾杯の音頭を取る。それに釣られるかの様に大勢の大志達がこぞって持っていた飲み物を掲げる。そして一気にそれを煽る。
 此処は江戸のかぶき町にあるスナック【スマイル】。現在、真選組と万事屋ご一行。更にはジュエルシード事件の時にお世話になったアースラ隊のメンバー等々を引き連れて今宵はあらゆる無礼講一切オッケィと言う波乱万丈な宴会が執り行われているのであった。

「え〜、皆の衆。今宵は江戸の平和を守ったと言う記念の祝いだ。今宵の支払いは全て俺が持つから遠慮せずジャンジャン飲んでたらふく食って大騒ぎしていってくれ」

 何時になく男前な事を言う近藤。だが、そんな近藤の言葉になど一切耳を貸そうとせずに、大志達はひたすらに飲みまくり食いまくり、騒ぎまくっていた。
 そんな薄情な大志達を前にして近藤は一人寂しく涙しながら席に戻っていく。その時の近藤の後ろ姿はあまりにも哀れであった。

「しっかし近藤さんも粋な事しますねぃ。俺ら全員引き連れて飲み明かすなんざぁ気前の良い事じゃないですかぃ」
「騒ぐのも良いが明日の仕事に支障が出ないようにしろよ。明日からは何時も通りの業務になるんだからな」
「相変わらず固いですねぃ土方さんは。そんなんだから何時まで経っても女にもてねぇんですよ」
「そのセリフをそっくりそのままてめぇに返してやるよ」

 局長である近藤が一人さみしく涙していると言うのに部下である土方と沖田の二人はそんな近藤の事など一切お構いなしに毎度の如く一触即発な喧嘩寸前の口論を行っていた。 そんな二人の危険な雰囲気にあまり馴染みがないアースラ隊のメンバーは慌てふためいていたが真選組の隊士達は毎度の事なのでたいして驚いた様子はない。
 そんな毎度お馴染みな口論戦のすぐ脇では銀時達万事屋メンバーが今回の事件の疲れを労うかの様に浴びるように飲みまくっていた。

「しっかし案外近藤さんも気前が良いんですねぇ。僕たちを誘って宴会なんて開くなんて。しかも費用は全部向こう持ちだなんて」
「どうせあれだろ? お妙に良いとこ見せる為に見栄を張っただけ
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