原作が始まった訳だが……どうしよう
32話
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いや、かなり危なかった。
寸前でカノンの神機の砲身を横から殴りつけ、強引に銃口を俺から外さなければ割とシャレにならないダメージを負いかねなかったぞ。
「逃がさない!!」
もう一度カノンは掴んだままの俺の肩を引き寄せようとするが、流石に二回は通せないな。
「アラガミを少し侮ったな?」
カノンの掴みで俺の体勢が崩れたのは初見という理由があったからであって、腕力の面で言えばカノンは俺には及ばない。それ故に振り払う事は簡単だ。
カノンの腕を振り払い、後ろに跳んで距離を取る。彼女もこれ以上攻めるのは無理だと判断したのか俺を追うことはせずに、腰のポーチから薬品を取り出し口に放り込んで神機のオラクル細胞を活性化させて弾薬を補充する。
ブラスト型神機は一発の威力と効果範囲は銃型神機では最大だが、必要とするエネルギーは最も多く、弾薬の補充はかなり重要だ。恐らく先程の二発で神機に溜められていたエネルギーをあらかた使い切ったんだろうが、先程の攻撃にそこまでのエネルギーが込められていたと考えるとゾッとする。
とはいえ、あの不規則な動きは完璧とはいかないが、大方見切ったと言っても過言ではない。
次は不意を打たれることはないだろうし、少しカノンを侮りすぎたというのも自覚した。さて、次はどう来る?
そんな俺の期待に応えるようにカノンはスタングレネードを投げ、俺の視覚と聴覚を一瞬だけ麻痺させる。
とはいえ、この手の攻撃はヴァジュラで慣れている。今では以前と違い能力を使うことも無かったので、閉じたままだった左腕のイザナミの目を開いて、カノンを捉えた。
彼女は神機を槍のように突き出して俺に襲いかかる。突きの速度は中々で、並のアラガミなら皮膚を突き破られてコアに直接砲撃を当てられるだろう。それに使っている武器は銃、それ故に槍のレンジの外に逃れて凌ぐということは出来ない。実質、無限の長さの槍とでも言うべきだろうか?
しかし、突きはあくまで点の攻撃、回避と防御は比較的容易い。カノンの突きを両腕で弾いたり、左右の動きで対応する。
もし、相手がカノンではなくイザナミであれば左右に避けても、武器を払うことで胴体を抉られただろうが、カノンにそこまでの怪力はない。その事はカノンも分かっているようで、左右への薙ぎ払いは襲ってこない。
いや、その分手や足が飛んでくる訳だが、妙にキレのあるパンチやキックだな。正直、アラガミを殴るゴッドイーターなど怖すぎる。多分、オウガテイル位ならば殺すことは出来なくとも、倒す位ならできそうな威力はあるぞ?
確かに彼女の偏食因子との相性はかなり高いので、身体能力等は並のゴッドイーターより上なのだが、それを振るう方向性が間違っていないだろうか?それに明らかに対人戦……いや、対イザナミを目指したこのスタイルは如何なものだろ
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