第二十七話 刺客
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にー!」
一塁を回った所で大声で嘆く茉莉乃。
チェンジとなってベンチに戻る織田はグッと拳を握ってガッツポーズした。
(アウトローを強引に引っ張り込むような奴には分からんだろうな、今の球が微妙に沈むツーシームだって事が。そうやって“惜しい”外野フライ、あと4本打っとけ!)
普通の都立高のバッテリーが、春季大会準優勝、初戦4本塁打20得点の打線を三者凡退に抑えた。狙い通りのピッチングという事から、たまたまではないことが分かる。
このバッテリーは、1年から出場経験のある強かなバッテリーなのである。
日大弦ヶ丘に勝ったのも、けしてまぐれではない。
(確かにスラッガー揃いの打線だ。でも穴も多い。そして強打に頼ってきた荒っぽいチームが抑え込まれた時、キッチリ守備で粘る事ができるかな?)
ベンチに帰った都築は、守備の流れが攻撃に繋がる事を期待する。大山台は典型的な守備からリズムを作るチームだ。この三者凡退の流れが攻撃に波及し、先制点でも取れれば……
バシッ!
バシッ!
バシッ!
「ストライクアウトォー!」
(……そんな簡単な相手でもねぇみたいだな)
都築が苦笑いする、その視線の先には、マウンド上に仁王立ちする紅緒。小さな小さな体の南十字学園のエースが、そこで仁王立していた。
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