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少年は魔人になるようです
第91話 少年たちの前に壁が現れるようです
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「うっ……。そ、それは……。」

「まぁ、そう言う事だ神楽坂。先生だって死ぬほど悩んで決めたんだ。気持ちは分かるけど、頭ごなしに

否定しないで、そこんとこ汲んでくれないか?」


私たち二人に言われて、ぐぬぬ・・・と言った感じで口ごもる。

こいつなりの心配がこういう形で現れるんだろうな・・・真っ直ぐな奴だからこうなっちまうのか。

大人に言わせれば可愛い、って事なんだろうな。


「で、でも…さー?闇の魔法なんて言ったら、やっぱり副作用とかあるでしょ?」

「……大丈夫です!『闇の魔法(マギア・エレベア)』は昔、エヴァさんが編み出して愁磨さんが改良した

ものです。エヴァさんが何百年も使っていた技ですから、安全は保障済みです。ですかファーー!?」
もぎゅっ!

先生が嘘っぱちで誤魔化そうとしたら、口端に親指を突っ込んで左右に引っ張る。

・・・相変わらず決まらねぇ人だ。表情も実に読みやすい。特に、神楽坂には。


「嘘つき。」

「ふぶぇ!?」

「危険なんでしょ、ホントは。あんたが嘘ついてもすぐわかるんだから。

ハァァァ〜〜〜〜………いい加減気付きなさいよ。」


・・・ああ、全く同感だ。自分では誤魔化せてると思ってるからやめねぇんだよ、この人は。

理解したとしてもやめないと思うがな。本当に・・・あの人らそっくりだ。嫌な所だけ。


「………いいわよ。」

「ふぇ?」

「忘れてた。あんたがどんだけ無茶しても着いてくって決めたんだもんね。」

「あ、明日菜さ「た・だ・し!あんたが皆を守りたいように、私達もあんたを守りたいのよ。

あんたが私達を守る様に、あんたがピンチになったら私達だって地獄の底まであんたを助けに行く!」


神楽坂の堂々たる宣言に、先生はアホ面で見るだけだ。成程・・・お姫様、な。

とんだじゃじゃ馬姫もいたもんだ。でも、こいつのお陰で私達はここまで来たようなものだ。

だから――


「良いわね!?覚悟しなさい!」

「………は、ハイ!!」


精々頑張ってくれ。地獄まで助けに行くのがお前らの仕事なら、私の仕事は堕ちる事だ。

Side out


subSide 愁磨

ザァァ――
「まるで、"紅き翼(アラルブラ)"の秘密基地……いや、テオドラに言わせりゃ掘立小屋だったか?

あん時の、あそこの風にそっくりだ。そう思わねーか?」

「……ああ、そうだな。ネギが居て……アスナが居て。その周りには"白き翼"の仲間達。

違う事と言えば、男率が異常に低い事か。全く誰に似たんだか……。」


オスティアの外れ、旧都の沈んだ雲海が一面に広がる場所。

どうい
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