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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第22話-1 『硝子の入部、まくらからの追求「今のは世の中の女のコ全員からの一撃だ!オマエみたいな男は、ホントもう存在すんな!」』
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に行った時、そう言って釘を刺された事を思い出した。

「けど……そっか、やっぱ須々野さんから見たら、
オレなんか相変わらず先輩には全然不釣り合いとしか思えないんだよね……」

 あの時にも、そんな風に責められた事を思い出して。
その時には苦笑でやり過ごせたけれど、今、この時の計佑は落ち込んでしまった。
 あの頃と違い、計佑の気持ちは雪姫に応える方向へと随分進んでいる。
──将来、もしも雪姫と付き合うような事になった時。
友人の硝子には祝福してもらえないだろうかと考えて、凹んでしまったのだった。
 けれど、そんな萎れた計佑を見た硝子が慌てた。

「えっ!? ちっ違うよ!! 目覚くんは全然『なんか』じゃない、凄い人だと思ってる!!
釣り合ってないのは、し──とっとにかく!!
私はただ、目覚くんの口説き方というか、女ったらしなとこが引っかかってるだけで……」

 その硝子の言葉に、俯いていた計佑が顔を上げた。

「お、女ったらし……?  俺が……?」

 昨日、雪姫にも言われた事だった。
全然納得出来ない非難だったのだが、硝子にまで言われては流石に無視出来なかった。

 「……ねえ、一体オレのどこが女ったらしだっていうの?
鈍感だし、自分でいうのも何だけど、相当奥手で初心な方だと思うし……
もてるヤツがやるような事なんて、全然やった事ないと思うんだけど……?」

 だから、疑問を硝子にぶつけてみた。
すると、硝子はしばらく無言で計佑の表情を見つめて。はぁっと溜息をついた。

「……あのね、目覚くん。目覚くんの場合、
『自分なんて、モテるやつとは全然別人種だし』
みたいな事思い込んで、そして開き直って奔放に振舞ってる事が問題なの」
「…………???」

 硝子の指摘は、さっぱり理解出来なかった。

 首を傾げるばかりで、微塵も理解できていない様子の計佑に、今度は硝子が質問を飛ばす。

「……あのね、目覚くんって『自分なんて女のコにモテる訳ない』とか思ってない?」
「うん、だってそうでしょ」

 コクンと頷いて、即答してみせる計佑。
その『何当たり前の事を???』みたいな表情でキョトンとしている少年に、硝子がげんなりとした顔つきになる。

「……わかってたつもりだけど、本当に100パーセントそう思い込んでるんだね……
この質問に、そこまできょとんとした顔できるんだ……」

 硝子はもう一度「はぁ……」とため息をつくと、表情を戻して。

「あのね、つまり──」

 また説明を始めようとしたところで、口を噤んだ。

「…………」

 そして無言になった硝子は軽く俯き、口を片手で覆って。何やら考えこみ始めた。
やがて、視線を計佑に戻してきた硝
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