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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第21話 『あの時の公園で。「結局……計佑くんは、私のことキライなの……?」』
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だよ……つまり、どちらが有利かなんてまだ分からない訳で。
……じゃあそれを知るためには……計佑くんの好みが分からないと……
正面から聞いても、一応答えてはくれるだろう。
けれどあの鈍い少年の場合、自分の好みすら自覚していないかもしれない。
彼の本当のところを知る為には……言葉よりも、素の反応を伺いたい。
そんな風に考えて、1つのアイディアが浮かんだ。
……計佑のことに関しては時々バカになってしまう少女は、この時にはそれをいい考えだと思っていた。
─────────────────────────────────
次の日の講習終了後、部活前。計佑はメールで、雪姫から屋上へと呼び出されていた。
──本当に、ホタルは寄って来なくなっちゃったな……
計佑は階段を登りながら、午前中の事を思い返す。
一人はイヤだというホタルだから、当然学校にもついて来たがった。
小さい子だから、一人きりにするのは確かに忍びなく許可したのだが、
流石に学校ではそうそう相手はしてやれなかった。
けれど、傍にいるのに無視されるというのも耐え難かったらしい。
「……ガッコウの時のケイスケはあんまりすきじゃないかも……なんか他のトコいってくる……」
そう言い残した後、ホタルは姿を見せなくなった。
──帰ったら、しっかり遊んでやらないとな……
そんな風にホタルを心配する気持ちはあったが、今ここにホタルがいない事にはホッとしている部分もあった。
──あいつ、なんか先輩のコト嫌いらしいもんな……一応、もうイタズラしないとは約束してくれたけど、やっぱ傍で睨まれてるとかだと、落ち着いて話せないし。
雪姫と二人きりで話す時間は、そわそわと落ち着かなかったりもするけれど楽しい時間なのだ。
無粋な邪魔はないに越した事はなかった。
本来は施錠されてる屋上だが、雪姫が委員特権を使ったのか鍵は開いていた。
ドアを開けきる前にノックを忘れていたことに気づいて……それはいくら何でも気にしすぎだろと苦笑して、屋上に出た。
──……へぇえ……初めて来たけど、やっぱこういうとこって気分いいよな……
柵は低めで、無骨なフェンスもない。まあそれだけに、普段は施錠されているのだろうけれど。
夏の日差しは厳しかったが、それでもしばしそこからの眺めに気を取られて。やがて、雪姫の姿が見えない事に気付いた。
──あれ、先輩まだなのかな? でも先に来てるって話だった筈だけど……
時間を指定されての呼び出しだった。鍵だって開いていたのだし、もういる筈なのだが。
「けーすけっ!! 遅かったじゃないかっ!!」
突然、後ろから怒鳴りつけられた。
どうやら給水タンクの裏にでも隠れていたら
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