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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第21話 『あの時の公園で。「結局……計佑くんは、私のことキライなの……?」』
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ないっ!!
そんな女の子が『キライ』なんて言われて、冷静でいられるワケないよっ!!!」
しっかり反撃されてしまった。
「すっ、すいません……」
調子に乗ったことを後悔して項垂れる少年を、雪姫が溜息をついて見下ろした。
「……答えは一応わかってるんだけど、やっぱり聞いちゃうね……まだ、自分の気持ち、はっきりわかんないんだよね?」
「あ、はい……ホントすいません……なんか先輩の気持ちも、昨日やっとわかってきたくらいなもんなので……」
「え……っ!?」
雪姫の声が上ずった。
どうしたのかと疑問に思い、顔を上げると。雪姫の顔がひきつっていた。
「き、昨日わか……? え、なにそれ……昨日まで、まだ私の気持ち疑ってた……ってコト……?」
「あっいや!? 待ってまってくださいっ、最後まで聞いてっ!!」
やっと失言に気づいて。
雪姫の形相に、島でのトラウマが蘇った。慌てて言い訳の言葉を足す。
「いやっ、気持ちそのものを疑ってたワケじゃないんですよ!?
ただまあそのっ、オレなんかやっぱり先輩につり合わないじゃないですか?
だからですねっ、どれくらい本気なのかなーっていうか、
先輩も初めての恋だっていうし、最初は手頃な相手でちょっと経験を積もうかなー、
とかなんか、そういう部分もあったりじゃないかなーとか!!」
物凄く失礼な考えを、言い訳になっていると信じてぶちまけていく、お目出度い少年。
──けれど、当たり前の事だが、雪姫の表情は愕然としたものに変わっていく。
「あ、あっ、ありえない……!! このヒトっ、いったいどこまで……っ!!」
ブルブルと震える雪姫が肩を怒らせて。大きく息を吸い込んだ。
「やっぱり疑ってたんじゃないのーーーっっ!!!」
─────────────────────────────────
爆発した雪姫が、ひとしきり計佑に怒鳴りちらして。
ようやく落ち着いた少女は、ガクリと肩を落して椅子にもたれかかっていた。
──それでも、未だ計佑の手を握ったままだったりする少女なのだけれど。
「……はぁ……まあいいわ、もう許してあげる……
一応昨日には分かってくれてたって言うんなら、今そんなに怒るコトもなかったよね……」
「……あ、ありがとうございます……」
──さんざん怒ってから、そんなコト言われてもなぁ……
などと内心思っていたりする計佑だったが、勿論そんな事は口に出さず恐縮してみせていた。
「ホントにもう……キミは色んな意味でスゴすぎるよ。
最初は優しい人だと思ったんだけどなぁ……
とんでもない鈍感だし、実はSな人だし。天然えっちで、女ったらしで。
計佑くんと付き合うコトになる人は、きっとす〜
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