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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第21話 『あの時の公園で。「結局……計佑くんは、私のことキライなの……?」』
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そんなホタルの頭に、ポンと手をおいてやった。

「学校のことは悪かったよ……どうしても人目があるところじゃあ、そうなっちゃうんだよな……
……家に帰ったら出来るだけ遊んでやるから、許してくれないか?」
「うんっうん!! もうぜったい悪いコトしないからー!! だからホタルのこともゆるしてー!!」

 結局、計佑が先に謝って。
そしてホタルも謝りながら、頭をグリグリとこすりつけてくる。その頭を、優しく撫でてやった。

「ああ、お互いに悪かったから、お互いに謝った。じゃあもうこれで終わりにしよう」
「ホントっ!?」

 がばっとホタルが顔をあげてきた。……鼻水まで垂らしたヒドい顔になっていた。

「ぷっ……ほらほら、せっかくのカワイイ顔が台無しだぞ?」

 ティッシュで顔を拭ってやる。
それが終わると、もうホタルの機嫌は治ったようで、ニコニコと笑いかけてきた。

「えへへ、ゆるしてくれてありがとーケイスケ……ほんとーにごめんなさい」

 ぺこりと頭をさげてくる姿に、苦笑が漏れた。

「……まあ、お前がホントに謝らなきゃいけないのは、オレじゃなくて──」

 そこで、はたと気づいた。まだ雪姫に何の訂正も行なっていないことを。

「──やべぇえええ!?  はっ早く先輩に……!!」
 
 メールを打つ時間も惜しい。電話にしようと考えた所で──

『♪〜♪♪〜……』

……電話がかかってきてしまった。

──まっ……まさか……

 そのまさかの相手──雪姫からだった。
一足遅かった。このタイミングでの電話……内容はわかりきったことだった。
 硬直して電話に出れない計佑に、幼女ホタルが珍しく気まずそうな顔をした。

「あっあ〜、ケイスケー、わたしちょっとまくらのところにいってくるねー、ごゆっくりー」

 さっさと逃げ出すホタルに、

「責任とれよコラァアアア!!!!?」

 思わず怒鳴ってしまっていたが、ホタルの声が雪姫には届かない以上、そんな事は無理で。
ホタルへの怒りでどうにか金縛りが解けた計佑が、諦めておそるおそる電話に出る──と、

『ごめんなさいっっ!!!!』

 さっきとは違う少女からだが、また涙声で謝られてしまった。

「せっ先──」
『私が悪かったから!!! 全部私が悪かったからっ、お願い許してっ!!!』
「やっ、だから──」
『甘えてばかりでごめんなさい!!
暴力振るったりしてごめんなさい!!!
焼きもちなんか妬いてごめんなさい!!!!
全部謝るからっ、お願いっキライになんてならないでっ!!!!!』

 ついさっきと同じような流れだった。
違うのは、相手が口を挟むことも許さない勢いでまくし立ててきた事で──
想像より遙かに
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