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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第21話 『あの時の公園で。「結局……計佑くんは、私のことキライなの……?」』
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の携帯を掲げて見せると、計佑のところに飛び込んできた。
「おおっ、よかったじゃないか!! ……念のため聞くけど、悪さとかしてないよな?」
携帯を受け取りながら、昨日の事を思い出して。意外と悪戯好きらしい子供に確認する。
「……えー? ……うん、やってないよー、ヒトのカラダに何かする、なんてことはねー」
ふいっと視線を逸らすホタル。そのセリフにひっかかった。
……後半の部分だけ強調していたような……
そこで、この部屋に戻ってきた時には既に、ホタルが携帯を手にしていたことを思い出した。
イヤな予感がして、ケータイを操作する。
……案の定、送信履歴が更新されていた。雪姫へのメールが、ついさっき送られている。
文面を確認して──愕然とした。震える口を開く。
「ホタル……どういうつもりだ?」
「……んー? なんのことかなー?」
「約束しただろう……もうイタズラはしないって」
「えー? 約束したのはケースケとかのカラダにって話だったよねー? イタズラぜんぶなん──」
「とぼけるな!!」
最後まで言わせなかった。ビクリと幼女が竦む。
「わかってるハズだぞ、ホタル。そんなふざけた事言ってると、本気で怒るぞ」
計佑の厳しい視線と声に、ホタルが怯んで視線を逸らした。
けれど、すぐに気を取り直したのか、視線は逸らしたままで言い返してくる。
「……ふ、ふーんだ。ケイスケが怒ってもこわくないもんねー。
わたしがその気になったら、スガタだって消せるしケイスケの体のジユウだってうばえるんだから。
だからケイスケがおこったって、ぜーんぜん──」
「おまえなんか嫌いだ」
またホタルの言葉を遮ってやった。──ホタルが雪姫へと送った言葉を、そのまま使って。
ホタルがビクリとして計佑と目を合わせてくる。大きな瞳をさらに大きく見開いて。
そんなホタルへと、さらに言葉を重ねた。
「好きなだけオレの体もいじればいいさ。でももうお前とは口も聞かない。完全に無視してやる」
子供には強い少年が、的確にホタルを責めた。
ホタルはみるみる大きな瞳に涙を溢れさせ、計佑に抱きついてくる。
「やっやだー!! ごめんなさい!! 謝るからー!! 無視なんてしないでー!!」
けれど、許さなかった。先の言葉通り、視線も合わせずにホタルの言葉を無視して。
「無視はやだー!! もうさびしいのはイヤなのー!!
……がっこうでケイスケたちに無視されたの、すごくつらかったのー!!」
──……っ……そうか……そりゃそうだよな……
その言葉で、もう怒りを持続出来なくなった。
昼間放置してしまった事は、計佑も申し訳なく思っていたことだから。
計佑の服に顔を押し付けてきているホタル。
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