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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第19話 『中等部からの新入部員。「いやっ!?こっ来ないで計佑くんっ!」』
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くれていいぞ……」
ウインクしてみせるまくらに、アリスがもじもじしながらそんな事を言った。
「え? アリス? なんで?」
「黒井エリスってのは偽名だってよ。ホントは綿貫アリスっていうそうだ」
計佑が答えて、アリスの頭にポンと手を乗せた。それにまくらが、『えっ』という顔つきになった。
「ん? やっぱり偽名の理由とか気になるか? でもそれも秘密っていうんだよ、アリスのやつ」
言いながら、アリスの髪をくるくると弄ぶ。なのにアリスはじっと受け入れていて。
そんな二人の姿に、まくらがジトリとした目付きになった。
「……なんか……あっという間に仲良くなってない?」
「え? そうか?」
「…………」
きょとんと返す計佑に、無言で俯くアリス──その顔は赤い。
それにまくらが、ハァ〜と大きくため息をついた。
「……いい加減にしてよ計佑〜……これ以上面倒な事態を作らないで〜……」
「……何の話だ?」
──頭を抱えるまくらの言葉の意味は、この少年には分かる筈もなかった。
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結局、計佑とまくらの二人でアリスを家まで送ることにして。
その道中に色々話して、アリスの誤解を解いていった。
そしてようやくしっかりと理解してくれたらしいアリスが、拍子抜けしたような声を出した。
「なんだ……お前たち二人とも、ホントにただの家族みたいなもんだったんだな……」
「最初にそう言ったろうに……ていうか、落ち着いて見りゃ間違えようがなかったハズだぞ」
ポンポンと、ありすの頭の上で手をバウンドさせる計佑。
「……おいけーすけ。人の頭をボールにするのは流石に失礼だろ……」
アリスがじろりと睨むも、
「あ、悪い。なんかオマエの頭触ると気持ちよくてなー。キレイな髪してるもんな」
「バっ……!! なんなんだよっ、オマエはも〜!!」
あっという間に赤い顔で俯いてしまう。
まくらは二人の少し後ろをついてきていたのだが、そんなやり取りに苦い顔で呟く。
「……まずいよ〜……計佑が子供相手だとここまで強くなるなんて〜……どんなにちっちゃく見えたって、二つしか歳違わないのにぃ〜……」
そんなまくらの嘆きなど聞こえていない計佑とアリスは、
家に着くまでイチャつき(傍目にはそうとしか見えない)を続けるのだった。
─────────────────────────────────
「送ってくれてありがとうな」
「……おっおう……」
「……いっ、いいんだよそんなの……」
アリスの礼に、引きつった言葉しか返せない二人。
三人の目前には、『ザ・豪邸』といった建物があった。
「ア
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