暁 〜小説投稿サイト〜
白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第16話 『温泉へ。まくらが語る呪いの真相。「目覚くんは無理だと思いますよ」』
[4/17]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
がら、硝子に声をかけた。
「バスの中で読書はやっぱりまずかったね、須々野さん」
ビクリと、硝子の肩が震えた。
──う……やっぱりストレート過ぎたか……?
あまり腫れ物に触るような態度もまずいかと、あえて踏み込んでみたのだが……
「……ごめんなさい……」
返ってきたのは涙声で。
『うっ、やっぱ失敗だったかっ』と悔やむがもう遅い。
こうなったら次々言葉をかけて、何かしらヒットを期待することにした。
「ホント、そんなに気にすることないよ。 洗濯機だってあったし、どうせこれから風呂に入るんだからさ」
「…………」
反応はなかった。
「大丈夫だって。誰にも言ったりしないからさ。オレにだってそれくらいのデリカシーはあるよ?」
「…………」
やっぱり、また無言だった。
「……あー。ホントにオレは平気だから。
昔はまくらもよく戻すやつでさー。その後片付けとか、よくオレがやらされてたから慣れたもんだよ」
「!? ちょっ、こらぁ!? 余計なコトばらすなー!!」
まくらが絡み付いてくるが、ガン無視。
今朝は随分まくらにしてやられたから、ちょっとした仕返しも兼ねていた。
「……そうなんだ?」
硝子が、ようやく顔を上げた。
──おっ!? まくらの話がヒットしたぞ……まさに一石二鳥だったな。
内心ほっとしながら、さらにまくらの話を暴露していく。
「そーそー。アイツなんてこんなもんじゃなかったよ? オレの顔面にぶちまけてくれたことすら──」
「ケイスケ〜〜〜!!!! ホントにおばちゃんに、先輩との事バラしてやろうかっ!!?」
慌てて口を閉じる。
「ふふっ……やっぱり仲いいんだよね、目覚くんとまくらは」
ようやく硝子が笑顔を見せた。
「別に仲よしじゃなくて。単に腐れ縁。家族なだけだってば」
硝子の笑顔には安心できたが、その言葉だけはいつも通りしっかり否定しておく。
計佑のいつも通りの否定に、やっぱりいつも通り硝子が苦笑を浮かべて。
「……あーあ。私、目覚くんには怒ってたのになぁ。こんなにお世話になったら、怒り続けてる訳にはいかないよね……」
「え!? オレ須々野さんになんかやっちゃってた!?」
一応、自分が鈍いことを自覚してる少年は、また気づかないウチに何かやらかしてたのかと、大いに焦る。
「……何もやってないよ。……私には、ね……やったのは、まくらに対して、だよ」
硝子が途中で一瞬声を落としながら、そんな事を言ってきた。
「……え? まくらに……?」
チラリとまくらと顔を見合わせる。まくらもキョトンとした顔だ。
「そう。まくらがここにいないから、代わりに私が怒っ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ