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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第15話 『まくらとの喧嘩、変わり始める関係。「お前、どんだけ失礼なんだよ」』
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行動は同じだったろうと言うのなら、今の喩え話に何の意味があるのかさっぱりわからない。
「まあ……つまりだな。お前なら誰のためでも……あるいは本当にオレのためにでも。
身体張って守ろうとするかも知んないけどな……けどお前、
あれが白井先輩以外の人間だったら……本当にあそこまで死に物狂いで探し回ったりしたか?」
ドクンっ……!!
茂武市の言いたいことが分かりかけた計佑の心臓が跳ねた。
それでも、まだとぼけてしまう。
「いっ……言ってる意味がよくわかんねーよ……」
「あの時のお前。先輩が戻って来たら連絡くれって飛び出した時の顔、すごかったぞ?
須々野さん相手だったとしても、ホントにあんな顔したか?」
そんなことを言われても。自分の顔なんて自分でわかるわけなんてない──そんな言い訳を考える計佑の心中を読んだのか、
「……写メでもしとけばよかったか? あんな顔見りゃあ、一発でまるわかりなんだがな……」
尋ねるように言葉をかけてくる茂武市。けれど計佑は、それでもまだ抗う。
──友人が消えたら、必死に捜すのなんて当たり前のことだっ……!!
余裕がなかったのは、あの悪党どもの存在があったからなだけでっ……
そんな風に言い訳をする少年だったが、ふとまくらの事を思い出した。
まくらが霊になってしまった夜。あの日も自分は走り回りはしたけれど……先輩の時ほど必死で捜したかといえば……
──違うっ!! あの時とは全然状況が違うじゃないかっ……!!
今回は、アイツらが先輩に危害を加えてるのが、はっきり予想できていたからであって……!!
「……違う。あの時とは違うんだ。今回は、アイツらを前もって見かけていたから──
そうだよ、あいつら実際とんでもない悪党で。だから、それで焦ってただけだ」
半ば独り言のように弁解する。
「それは結果論だろ。最初にお前が見かけた時のそいつら、
どこにでもいる不良程度に見えたから、最初はお前、先輩置いて帰って来たんじゃないのかよ」
バッサリと切り捨てられる。
「そいつらの存在がなかったとしたら、先輩が消えてもお前は大騒ぎしなかったのか?
……きっと同じように、必死で探し回っていたと思うんだけどな、お前は」
「…………」
もう、何も言えなかった。
「なんでそんなに認めたがらないのかは知らんけどよ……当たりの宝クジを捨てようとしてるダチがいたら、そりゃー止めるぜ?
おせっかいと言われようが、ほっとけるワケねーだろ」
ポン、と計佑の肩を叩いて屋敷へと戻っていく茂武市。
親友の姿を俯いたまま見送る少年は、その場に立ち尽くして。
「そんなコト言われたって……今はホントに、そういうコト考
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