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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第15話 『まくらとの喧嘩、変わり始める関係。「お前、どんだけ失礼なんだよ」』
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スーパーえっちマンだったんだね、計佑は」
単語にこそコミカルなものが混じっていたけれど、その声色には本気の怒りがこもっていた。
「胸をさわって、お尻を撫でて。裸を覗いて、キスもして──」
そこで、一端まくらは言葉を切って。けれどすぐに──
「──ヘンタイ」
冷たい目で、吐き捨てるように言葉を足した。
ゾクン……
一気に全身が冷えた。
そうだった。計佑が気絶してしまうまでは、まくらもあの場にいたのだ。
当然、あの時の会話は全て聞かれていて──
「ちが……違うっ!!」
完全に身体が凍りついてしまう前に、とにかく口を開いた。
「あれはっ……あれは、全部事故とかでっ! そんなつもりでやったことなんて、一つも──」
「事故ならいいんだ!?」
言い訳は、最後までさせてもらえなかった。
「事故だから何も悪くないって!?
じゃあ交通事故で死んじゃった人とかもそう言われたら諦めろって!?」
「……っ……!!」
目を吊り上げて叫んでくる姿に、何も言えなくなった。
まくらが今、母親の事も思い出して怒っているとわかったから。
──長期入院していた母親が、珍しく調子が良くて外出許可が出た日。自宅へと戻る途中の事故で──
「ち……違うんだ、そういうつもりで言ったわけじゃあ……」
ふるふると力なく首を振るが、先が続けられない。
今のまくらの怒りの前には、何を言ってもムダだとわかっていたから。
──結局、俯いて黙りこむ事しか出来なかった。
「……キライだよ、計佑なんか……」
涙声で言い捨てて、まくらが飛び去ってしまう。
バカだのなんだの言われるのはいつもの事だった。でも、本気で嫌いなんて言われたのは初めてで……
計佑にはもう、その場で呆然と立ち尽くすことしか出来なかった。
─────────────────────────────────
夜が明けて。
雪姫と計佑の二人は今、海上にいた。途中でケータイも通じるようになったので、連絡も入れてある。
これで一安心、といったところな筈なのに……
──どうしちゃったのかな、計佑くん……
朝、目を覚ましてからの計佑は、まるで元気がなかった。ケガでも悪化したのかと酷く心配したのだが
「そんなことないです、体調は問題ないです……」と否定するばかり。
じゃあいったい何があってそんなに沈んでしまってるのか? ──そう尋ねても、少年はその事に関しては決して口を開かなかった。
話しかければ一応返事は返してくれるけれど、完全に上の空で。ため息をついてばかりいる。
一見、上から目線で計佑を弄ることもある雪姫だが、その実計佑への依存心が相当に強い少女。
頼りきっている人の本気
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