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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第13話 『島編第2話・すごく敏感な雪姫先輩「こっちをちゃんと見て……」』
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とけばよかったですね……台風のコトなんて全然考えてませんでした」
黙っていてはますます恐怖が募るかと、とりあえず雪姫に話しかけてみた。
「そっそうだね。服もビショビショになっちゃうし……もう最悪……」
「先輩は着替え、持ってきてますか?」
「うん、一応もってきたハズ……」
計佑も、雪姫の祖母のアドバイス通り、替えのシャツくらいは持ってきていた。
「じゃあ……オレは向こうの部屋に今の服干して、着替えてきますから。 先輩はこっちの部屋で着替えをお願いします」
歩き出しながらまくらに目配せする。
今のまくらが風邪をひいたりするのかは怪しいところだが、濡れ鼠の妹をほうってもおけなかった。
──とりあえず先輩の目を離れて、コイツの服とかもどうにか──
<b>「待って!!」</b>
突然の雪姫の大声に、ビクリとした。
「どっ、どうしました先輩……?」
計佑が振り返ると、雪姫が震えながら傍まで歩いてきた。
「はっ……離れないで……怖いの」
「あ……それはわかりますけど、流石に着替える間くらいは──」
「そばにいて……お願い」
きゅっと裾をつままれた。
震えながら涙目で見上げてくるその姿に、なんだか抱きしめたくなるような衝動が湧いて──
「きっ着替え終わったら呼んでください! すぐに戻りますからっ」
誤魔化すように大声を出した。けれど、雪姫は頷いてくれなかった。
プルプルと首を振って、相変わらず裾をつまんできたまま。
──やっやばい……なんか今の先輩カワイイっ……!!
初い少年をして、手が伸びそうになる程だった。
──ダメだダメだ!! 今の先輩はこんな怯えてるのに、そんなマネ、男としてやるワケにはっ!!
ヘタレ力を全開にして、むしろ正解から全力で遠ざかる鈍感少年。
あるいは昨夜のように、『手を握っていて』とでも指針を示してもらえればそのように行動できたかもしれなかったが、
ノーヒントではこの少年には厳しかった。
結局何も言えないまま、計佑は硬直を続けて。やがて、雪姫のほうが口を開いた。
「……向こうを向いてて……」
「……え? あ、はい」
ようやく事態が動いたことにほっとして、何も考えず言われるままに後ろを向いた。
「絶対……振り向かないでね……」
──パサッ
布が落ちたような音が、計佑の耳に届いた。
──……え゛!?
─────────────────────────────────
<13話のあとがき>
雪姫の格好は原作と変えてみました。
スカートのままだと、計佑が支えようとするシーンには繋げにくかったので^^;
雪姫のくすぐったがり設定は、エ
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