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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第12話『島編第1話 "テレパシー"の真意……?「事故だもん! ノーカウントだからねっ!?」』
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て言い出したクセに、何が不満なんだよ」
「…………」

まくらがふわりと地面に降り立つと、じっと見上げてくる。

「……おい、言いたい事があるんならはっきり──」
「──そんなに、先輩と二人っきりになりたいの?」
「ぶはっ!? 」

思わぬ内容に吹いてしまった。

「えっなに!? どうかしたの計佑くんっ!!」
「あっいえ!! ちょっと大きな埃がふってきてびっくりしただけです。すいません」

心配して駆け寄ってくれそうだった雪姫を押しとどめる。

「……お前な……」

睨みつけてやるが、まくらは相変わらず不満気に見上げてくるだけだ。

「何度も言うけど、そんなんじゃないっての……
別に恩着せがませるワケじゃないけど、こんなコトしてるのは誰のためだと思ってんだよ?」

それでもまだ、少しの間まくらは黙っていたが、突然にぱっと笑顔になると

「ごめん。一人になるのがちょっと怖かったからつい、ねっ」

そう言って、おどけてくる。

「バカいってんじゃねーぞ。お前オバケとか平気だったろーが」

軽く頭を小突こうとすると「じゃー先輩と上手くやりなよー」などと言いつつ、まくらは笑いながら飛び去っていった。

──やっぱり……なんかちょっとおかしいなアイツ……?

改めて、最近のまくらの様子を不審に思う。

──先輩は大丈夫って言ってくれたけど、早いとこ戻してやるに越したことはないんだ。
何か出来る可能性があるウチは、俺も頑張んないとな。

計佑は改めて、資料漁りに精を出すのだった。

─────────────────────────────────

「計佑計佑!! 聞いて聞いてっ」

あれからしばらく経って。
資料をあちこちひっくり返していた計佑のところに、まくらが飛んで戻ってきた。

「なんだ? 何か見つかったのか?」
「いやそれがっ!! 床に扉みたいなものがある部屋見つけたのっ」
「え? 床に扉? それは収納とかそういうのじゃないのか?」
「うんまあ、その可能性も確かにあるんだけど。問題はそのコトじゃなくてね……」

そこでまくらが、ゴクリと息を呑んでみせる。

「スキマに……ギッシリ詰まってたんだよ……」
「……何が詰まってたんだよ……」

まくらの深刻そうな顔に、計佑も緊張してしまう。

<b>「オ札ダヨォ!!」</b>
<b>「おっ御札ァ!?」</b>

突然の大声に、計佑も思わず大声で返してしまった。

「……なーんてねー、お札かと思ったらただの新聞紙だったんだけどー」

ケラケラと笑うまくらに、

「……てめっ──」

ゲンコツを振るおうとした計佑だが、ギシギシと激し
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