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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第12話『島編第1話 "テレパシー"の真意……?「事故だもん! ノーカウントだからねっ!?」』
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せてもらえたほうが、オレは嬉しいです」
そう言って、計佑が笑いかけてくる。
きっと彼は今、フォローしようとか口説こうとかそんな考えは一切なく言っている──
それがわかるような、自然な笑顔だった。
──ホントに……そんなつもりはないクセに、こういう時は絶対見逃さないんだもんなぁ……ずるすぎるよ。
「……私ばっかり」
──どんどん好きにさせられて。
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「私ばっかり……」
雪姫のその言葉には続きがなかった。
計佑にはその後が全然想像できなかったけれど、
それでも赤い顔をした雪姫が、安心したように頭を肩に預けてきてくれたから、とりあえずは安心した。
昨日は、笑った後何も言えずにいる内に雪姫を傷つけてしまったから、今日はとにかく言葉を発してみた。
だから考え抜いてとかではなく、本音のままに喋っただけの内容だったけれど。
──手が届かない高みにいられるより、少しでも自分に近しいところをみせてもらえるのが、
どうしてそんなに嬉しいのか──そういう事には、考えが回らない少年だった。
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ひと通り中を見て回って。
カルテなどが残っていそうなのは一部屋だけだとわかり、今、計佑たちは改めてその部屋を調べようとしていた。
「確かに……結構色々残ったままですね。けど……だいぶ老朽化が進んでる感じ。これ、床がぬけないかな……?」
ギシギシと足踏みしてみせる計佑。
「えー? そこまでボロじゃないでしょう?
雪姫は軽やかに中に踏み入っていく。この部屋は西向きということもあって結構明るい。
それもあってか、雪姫の恐怖心は大分薄れているようだ。
「ねえ計佑くん……?」
窓際まで歩いていった雪姫が、振り返らないまま尋ねてきた。
「私……結局聞いてないんだけど。どうしてあの写真の人のコト、そんなに必死に調べてるの……?」
「えっ……」
そういえば、結局未だに説明していなかった。
雪姫になら、口止めをお願いしておけば話していいかと考えていたのに。
「そうですね……先輩には話しておこうとは思ってたんです。
でも、秘密にはしておいてくださいね? 特に、須々野さんや茂武市には……」
「……うん」
雪姫がゆっくり振り返ってきた。
「……俺の幼馴染が、終業式の直前に突然眠り込んじゃって……起きなくなっちゃったんです」
「…………」
「じきに起きるだろうって先生は言ってくれたけど……でもいつ起きるかはっきりとは分からないし。
皆に心配かけるのも避けたかったから、茂武市や須々野さんにもまだ話してません。
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