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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第12話『島編第1話 "テレパシー"の真意……?「事故だもん! ノーカウントだからねっ!?」』
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ーストキスでは全然違う。
相手には何の不満もないし、むしろ計佑以外にありえない初めてだったけれど。
それでも乙女としては、こんなファーストキスなんて認められない。認められる訳がない。

「忘れてっ!! こんなの事故だもん!! ノーカウントだからねっ!?」

必死に言葉を重ねていたら、ようやく少年は落ち着いてきたようだった。

「はっはい……大丈夫です、わかってますから」

赤い顔ながらも、計佑は苦笑を浮かべてくれた。けれど──

「……ていうか……すいません。 ちゃんとオレが支えてあげればよかったのに……」

なんだか落ち込み始めて、こちらへ謝ってまできた。

──……あっ!? まさか、私に悪いコトしたとでも思ってる!?

この少年なら大いにありえそうだ。
けれど、そんな誤解をされても困る。
……というか、ワザとじゃないかと誤解されるよりも、ずっとずっと困る。
私が嫌がってる──なんて思われて、『何だ、好きだって言ってもその程度の気持ちだったんだ』
──そんな風に、私の気持ちを疑われたりとかそんなこと!?

「違うから!!」

慌てて否定した。

「はい……変なコトになっちゃってすいま──」
「だからそうじゃなくて!!
私は嬉しいから!! ……いや事故なんだけどね!?
でもでも、私にイヤな思いさせたんじゃないか──とか、そんな真逆なコト考えたりしないでね!?」

なんだか支離滅裂な内容になってしまった気もしたが、一杯一杯の今、整理した内容で話す事は出来なかった。

「……はい……? えっと、すいませんよく……」

けれど、やっぱり鈍い少年はわかってくれなくて。

「〜〜〜〜っっ!! だからっ、今のは事故で、それは残念なんだけどっ……
相手が計佑くんだった事には何の不満もないって言ってるの!!」
「え……ええぇ!?」

ようやく理解してくれたのか、また少年の顔に熱が入った。
分かってくれたかとほっとしたところで、はたと気付いた。
自分は舞い上がってばかりいたけれど、計佑のほうの気持ちはどうなのだろう……?
肝心の計佑のほうが、実は嫌な気分になってたり、なんて──

「……あの……計佑くんのほうは……イヤだったりした?」

─────────────────────────────────

「!! そんなまさかっ!!」

計佑は、不安そうな雪姫の問いに慌てて答えた。
嫌な気なんて、する訳がなかった。
あの瞬間、火が点ったように全身が熱くなって、でもどこかふわふわとした心地よさがあって。
──事故だ。事故なのに。先輩には申し訳ないのに──
そう思うけれど、なんだか飛び跳ねたい気分にもなって。正直、喜びばか
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