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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第11話『雪姫の添い寝と次の朝、一方硝子は……「まくらには内緒にしておくから」』
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のに未だそんな事を考える少年は、慌てて起き上がって。
廊下に出ると──ついてることに、ちょうど硝子が歩いてきた。
「あっ!! 須々野さん。おはよう……昨夜の「まくらには内緒にしておくから」
途中でセリフを被せられた。
早口で、硝子にしては随分と低い声だったので、ちょっと驚いたけれど、
一言だけ言い捨てた硝子がそのまま通りすぎようとしたので、慌てて引き止める。
「やっ、ちょっと待って待って!! だから誤解なんだってば」
硝子が、ゆっくりと振り返ってくる。
「……誤解って何が?
目覚くんのケガに責任を感じた白井先輩が、一晩中そばについててくれた。
……なにか間違ってる?
「……う……違わないけど」
初めて見る硝子の冷たい態度に、思わずたじろいでしまう。
「そしてまくらには知られたくないだろうと思ったんだけど、それも間違ってる?」
「……っ……いや間違っては……でもっなんでまくら限定なんだよ?
誰であっても困るよ。変なふうに話が広まったりしたら、先輩だって迷惑だ」
最後の言葉のところで、硝子の顔が更に暗くなった気がしたけれど──
「……ごめん目覚くん。ちょっと意地悪だったね」
やっと、硝子が笑ってくれた。
……困ったような、苦笑だったけど。
「大丈夫。目覚くんの言いたいことはわかってるつもりだから……安心して」
「あ、うん……わかってくれたならいいんだ。
須々野さんもありがとう。昨夜、俺のこと心配して見にきてくれたんだよね?」
「……そのせいで、お邪魔しちゃったみたいだけどね」
硝子がまたイヤミを口にする。けれど、今度は一応笑顔だった。
「だからー!! 勘弁してってば」
硝子が何故暗い顔をしていたのか──深くは考えないのが、この少年だった。
─────────────────────────────────
硝子と別れた後、洗面所へ向かう途中で茂武市、カリナとも出会った。
茂武市には軽く茶化され、
カリナには「まあ坊やにしてはよく頑張った!!」と肩を叩かれたりして。
そして二人とも別れ、また洗面所へ向かい出したところで──今度は雪姫とバッタリ出会ってしまった。
「「……あ……」」
ハモってしまい、二人で同時に俯く。
<i>「おっおはよう……どっかいくの? 」</i>
震える声で、雪姫が先に話しかけてきた。
「いや、あのっ顔を洗いに……」
<i>「あ、ああっ、そっか」</i>
やっぱりまだ、雪姫の声は震えていた。
「……っ……計佑くんっ……戻ったら……私ご飯作ったから……食べてくれる……かな?」
──せっ、先輩の手料理!?
<i>「は……はい!! スグ行きます!!」<
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