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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第11話『雪姫の添い寝と次の朝、一方硝子は……「まくらには内緒にしておくから」』
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?」
ふるりと、雪姫の手が震えた。
「一人で寝てると……思い出しそうで……」
その言葉で、昨日の事件を思い出した。
『本当は臆病で、自信がなくて──』
さっきの雪姫の言葉も思い出された。
──こんなにキレイで、優秀な人なのになんでそんなこと……?
以前の自分だったら、さっきの言葉を、そう不思議に思うだけだったかもしれない。
けれど、病院での様子や、公園での表情、電車での泣きそうな顔やコンビニでの萎れた姿──
それらを思い返した時。
雪姫のさっきの発言が、腑に落ちたのだった。
──そうだ……確かに先輩は、とても傷つきやすい人なんだ……
そう気づいた瞬間。
──守ってあげたい……!!
そんな強い衝動が芽生えて。
「…………」
何も言わず、雪姫の手を、きゅっと強く握り返した。
雪姫は少し驚いたように目を大きくしたが、すぐに安心したように目を閉じて。
やがてすぅっと眠りにつく。
そうして計佑はしばらくの間、そのまま雪姫の姿を見つめ続けるのだった。
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──やっぱり反則だよ……計佑くんは……
ついさっきまで、真っ赤な顔をして狼狽えてばかりだった癖に。
私が弱音を吐いた途端──落ち着いた微笑で、こちらの手を握り返してきてくれるなんて。
その優しさに、また胸が熱くなる。
──それにしても、やっぱり私は弱いなぁ……
硝子の介入は、正直ありがたかった。
自分も随分といっぱいいっぱいだったけれど、計佑の様子はそれ以上だった。
赤い顔をするだけならまだしも、その内凄い顔までし始めたので、
正直「今のはナシ!!」とでも言って、逃げようかなんて思い始めた矢先だった。
そんな醜態を晒さないで済んで本当によかった……と、改めて硝子に感謝する。
──まあ……結局、何も言ってもらえなかったのはちょっと残念だけど……
もう自分の中でためこんではおけない、とにかく伝えてしまいたい──
そんな気持ちでの告白だったから、付き合って欲しいなんて言葉は重ねなかった。
だから結局「何も言わなくていいよ」と切り上げもしたのだけれど……
乙女心としては、やっぱり何かしらの言葉は欲しかったというのも本音で。
そんなちょっぴりの不満は残ったていたけれど、
計佑の優しい微笑と、今握ってくれている手の感触に安心したら、それもすぐに消えて。
……雪姫は、やがて眠りにおちていったのだった。
─────────────────────────────────
6時を過ぎた頃に、雪姫が目を覚ますと。
目の前で、計佑が眠っていた──雪姫の手を、しっかりと握ったままで。
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