第二十二話
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大規模に人を動かすとなると、人口流動による影響で経済活動が停止し、帝国経済における経済損失は、計り知れない。其れを求めると言うのか!しかし、民間人の人命を軽視したと成れば、流石に不味い。今政権が倒れれば日本に政治的空白が生まれる。
かの目ざとい国なら確実に横槍を入れてくる。よもや私に、これ程の難題がのし掛かる羽目になるとはな。仕事を優先し過ぎて、家庭をかえりみない私がこんな逆境に陥るのも、無理はないか。ふと、脳裏に娘の顔が浮かぶ。父親らしい事など全くしてやれない私だ、ならば国の為に散ってこそ礎になれるだろう。私が悩んでいる内に、秘書官が報告を続けるのであった。
「不動准将は、何を考えておるのだ!民間人を避難させるにしても、超大型台風が、九州・沖縄地方に上陸して船が近づけないうえに、時間も人も足りないのだぞ!!」
また、閣僚から声が上がる。他の閣僚達も彼と同じような意見の要だ。
「それに関してですが、九州地方から民間人を脱出させる為に、ビッグトレーを使用するそうです」
ビッグトレーを使用する。確かにあの陸上戦艦は確か、ホバークラフトで移動するから、荒れた海の上でも移動する事が出来るな。
「な!!本当なのか?」
「はい。帝国政府から避難命令を発令して頂けば、四国に待機しているビッグトレーも動員して、民間人の避難に従事する準備が有るとのことです」
よもや、不動准将がそこまでの用意が出来ているとはな。ならば、私も腹を括るか。
「皆聞いたな。これより政府としての公式見解をマスコミ各社に対して報道する。内容はBETAに進行を受けている、九州を含む西日本の民間人に対する避難命令を、発令する事についてだ」
全員の視線が私に集まる。閣僚全員が、やる気に満ち溢れている表情だ。
「西日本の各市町村に通達せよ!民間人に対して避難命令が発令されたと。また、メビウスから避難船が救助活動にあたるため、各市町村及び軍は連携して民間人の避難にあたれ!」
「分かりました。早速手配致します」
まず官房長官が動き始めた。
「ならば、避難民達を受け入れられる場所を、手配しなければなりませんな。早速手配しましょう」
内務大臣がそう言って、部屋を後にした。他の大臣達も、己が職務を全うするために、各関係省庁に向かった。私は、記者外見を行う会場へと、向かうのだった。
榊是近sideout
ドライゼide
私は今ユーコン(チート改造済み)で、日本海の水中の中で、潜水艦艦隊の指揮を執っている。
「BETAの進軍速度に、以前変化ありません!」
「ドライゼ艦長。鉄原ハイブより、進軍を開始したBETA群は、現在対馬島にて戦闘を開始しております。また、同じく鉄原ハイブから進
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