暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0706話
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 アルトが多少声を上擦らせながらもそう答える。
 ……さすがにいざ戦闘となれば緊張するか。なら、まずは落ち着かせるべきだな。それをするには、バジュラがそう大した相手ではないと実際にその手で撃墜させるのが一番手っ取り早いだろう。
 そう判断し、トルネードパックで追加された高機動バーニアを噴射しながらバジュラへと向かって突っ込んでいく。
 幸いオズマが中央で思う存分暴れているせいか、バジュラの意識はその殆どがオズマへと向かっている。更にミハエルが後方の岩塊に隠れたまま放っている狙撃銃の弾丸が、オズマを攻撃しようとしているバジュラを次々に撃ち落としていく。

「アルト、俺が引っかき回すからお前が落とせ!」
『分かった、任せろ!』

 コックピットの隅に掛けられているシェリルの幸運のお守りに一瞬だけ視線を向け、そのまま横合いからオズマへと向かおうとしていたバジュラの群れへと突っ込んでいく。

「はあああぁっ」

 VF-25特有の、視線を使ったマルチロックオンシステムを使って10以上のバジュラ全てをターゲッティング。同時に、トルネードパックで追加されたマイクロミサイルポッドとミサイルポッドからミサイルを一斉に発射。更には背部へと装着されているビーム砲のトリガーも引く。
 次々にミサイルが着弾、同時にビームがバジュラを消し飛ばし、この一瞬でほぼ全てを撃破し、数匹のみが残って攻撃してきた方、即ち俺の方へと向かってくる。

「アルト!」
『分かってる!』

 俺の指示に従い、ミサイルによってダメージを受けたバジュラへと向かってアルトがミサイルを放ち……複雑な軌道を描きつつバジュラへと向かい、ダメージを受けたバジュラはそれを回避出来ずに命中、爆散するのだった。

『俺が……バジュラを……やった?』
「そうだ。お前が倒したんだ」

 回線越しに呆然と聞こえて来る声にそう答え、すぐに次の目標へと目を向ける。
 こちらへと向かって来るバジュラの群れはまだまだある。いや、寧ろ今倒した事によって俺とアルトの存在を看過出来ないと知ったのだろうバジュラ達が我先にとこちらへ向かってきているのだ。

「アルト、次に行くぞ!」
『おう!』

 ようやく実戦の緊張が解れたのか、俺の言葉に力強く返事をするアルトだった。
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