第五十五話 Enigma Laser Area
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指令室では、侵入者を撃退したルナを、目を丸くしたシグナスとエイリアが迎えていた。
シグナス「あの光は…ただの目眩ましではないようだが、一体何なんだね?」
ルナ「秘密♪」
同じことを何度もシグナスに聞かれるが、それを何故かルナはごまかす。
ルナ「そうそう、エイリア。これ土産」
エイリア「え?キャアッ!!?」
回収したダイナモの右腕をエイリアに投げ渡す。
流石に腕を投げ渡されるとは予想していなかったエイリアは飛び退いた。
ルナ「ダイナモの右腕。そいつを解析すればいい物が見つかるかもしれねえぞ?」
エイリア「どういうこと?」
ルナ「ダイナモはシグマウィルスが蔓延しているコロニーにいながら発症した様子は見られなかった。もしかしたら最新型のシグマウィルスのワクチンプログラムを入手していたかもしれねえ。もしそうなら…」
シグナス「成る程、ワクチンプログラムを入手出来れば、イレイズしたイレギュラーを正常に戻せる。分かった、ライフセーバーに伝えておこう」
兎に角、招かれざる来訪者がいなくなったことで、シグナス達は胸を撫で下ろすのだった。
ダイナモは依頼人から与えられた拠点で右腕の修理をしていた。
ダイナモ「…一体、何だったのかねえ、あれは……」
彼女の身体が光り輝いた瞬間、気を取られたダイナモはビームサーベルで右腕を切断された。
それだけなら大して気にはしなかったが、問題はそこじゃない。
自分の右腕を切断したのは、ルナではなかった。
かつての大戦でドップラー博士が造ったとされている世界中のレプリロイドを研究して造られ、エックスとの死闘の末に破壊されたはずのヴァジュリーラFFであった。
しかも、次の瞬間にはルナは元の姿に戻っていた。
ダイナモ「…何者…なのかねえ……」
コピーとして造られるレプリロイドは職業柄、よく見てきたが姿と能力をコピーする能力など聞いたことがない。
しかしこれはよく考えれば…。
ダイナモ「これは退屈しなさそうだ」
ダイナモは笑みを浮かべながら右腕の修理を待った。
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