6部分:第六章
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にも増していいね」
「そうかい。いいかい」
「完璧だね」
そしてこう評するのだった。
「この味な。完璧になったよ」
「完璧か」
「ああ、もう完璧だよ」
満足した顔で微笑んで忠義に言うのだった。そうしてそのうえで彼に尋ねてきた。
「やっぱり一人で作るより二人で作った方がいいね」
「二人の方がか」
「それにお店の中も回りも」
彼はそうしたところも見ているのだった。
「前よりもっと奇麗になったね」
「前よりもか」
「旦那さんそっちもやるようになったのかい?」
「ああ、そうだよ」
笑顔で客に答える。
「最近ね。俺もね」
「それがいいんだようね」
客はここまで話を聞いたうえで述べた。
「そうやって二人でやるのがね」
「それがかい」
「だから一人でやるのには限界があるんだよ」
彼はこのことをまた話した。
「それよりな。二人でやってるのなら二人でな」
「やるのがいいってか」
「そういうことなんだよ。夫婦なら何でも手分けして」
彼はさらに話していく。
「それがいいんだよ。蕎麦を作るのも店をやるのもな」
「そういうことだったのかよ」
「だからあの時だけれど」
話は過去に遡る。
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