第二十一話
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ます。
「煌武院悠陽殿下。此度の拝謁の栄誉を賜り、真に恐悦至極にございます」
「面を上げてよい」
「はっ」
煌武院殿下に言われた通り、顔を上げる。殿下の隣に、原作に居た従順長が立っていた。
「不動悠斗准将。此度は鉄原ハイブの間引き作戦に向けて、準備がお忙しい所をお呼び出しして申し訳ありません」
「殿下。その様なお言葉私めには、勿体ないお言葉であります」
「不動准将。その様な、堅苦しい言葉使いをせずに、昔のように悠陽と呼んでくださいませ」
そう言えば、煌武院殿下は幼なじみだったな。しかし、馴染みが無いとはいえ政威大将軍は、この世界では日本帝国の国務全権代行だったはず。安易に呼び捨てして良いのか判断に悩む。
「殿下、戯れは其ほどに。私めは今、国連に属する者です。その様な者が殿下を呼び捨てして、良いわけがありませんか」
流石に国連所属の人間が、日本帝国全権代行である政威大将軍を呼び捨てしたら、怒られるじゃすまないだろう。
「悠斗殿。どうか殿下の言われた様に、呼び捨てしてもらえませんか?」
横に居る、従順長までそう言ってきたよ。
(あれ〜?確か、クーデターの時には呼び捨てした白銀に、無礼者扱いしたのに何で今は良いんだ?)
「悠斗よ。今はワシと殿下と従順長と月詠しかおらん。安心せい」
紅蓮大将からも、擁護するような発言を受けた。
(ああ。俺が国連所属であることに、気をつかっていると思われているのか。なら、お言葉に甘えますか)
下手に拗らせて外交問題になったら、それこそ大変だからな。だから、ネズミ掃除はしないとな。
「分かりました。ですが、その前に確認したいのですが、今この部屋には私を含めて、5名ですよね紅蓮大将?」
「うむ。5名だけだ」
良し。言質は取った。ならば、掃除をするか。
俺は臣下の礼を解き立ち上がる。左手の中に短刀を、創造する。無論皆に見えない様にする
「どうされました?」
殿下の問いに答えずに、短刀を壁に向かって投げる。
ヒューン
カツ
「ッ!」
短刀が刺さった壁が捲れて、トレンチコートを着た男が現れた。
「こう言うことです」
「まさか、私の存在に気付くとは流石だね」
「「「「な?!、よ、鎧衣課長!!」」」」
帝国情報省外務二課長鎧衣左近さんです。神出鬼没で有名でマイペースな性格なんだよな〜。こう言う渋い大人になりたいもんだね。
「しかし、何故私の存在に気が付いたんだい?」
「この部屋に入ってから、視線を感じてな。其れで気付いたんだよ」
「ハハハ!まさか、私の視線に気付くとは恐れ入った」
「鎧衣。何故この場に居ったのですか?この謁見は内密に行う予定でした
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