第四章 炎
第7話 最後のデート
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ドーム内にそびえる巨大な岩山を指さす。
琴里「ベタな気がするけど……まあ、妥当なところかしらね。いいわ行きましょう」
と、ウォータースライダーの方へ歩き出して行く。そのようすに気づいた十香と四糸乃と佐天がこちらに視線を寄越してくる。
十香「シドー、琴里。どこかに行くのか?」
士道「あぁ……ちょっとウォータースライダーでも滑ってこようかと」
十香「うぉーたーすらいだー?」
十香が首を傾げた。それを士道は苦笑して岩山を指さす。
士道「あれのことだよ」
十香「おお……!人が流れてくるぞ!私も、私も行きたいぞ!」
士道「え、ええっ!?」
士道は困った。
琴里の好感度を上げるために2人で遊ぼうとしているのに、十香に参加されては、ややこしいことになってしまう。
士道「ぬ……駄目なのか?」
士道の言葉にしょんぼり肩を落とした十香。
と不意に右耳から令音の声が響いた。
令音『シン、構わない。十香も連れて行ってあげたまえ。むしろ好都合さ』
士道「え……?わ、分かりました」
理由は分からないが、令音が言うのだから何か考えがあるに違いない。
士道「ん、分かったよ」
十香「おお、いいのか!?」
十香は目を輝かせていた。士道は四糸乃に目線を変えた。
士道「四糸乃はどうする?」
四糸乃「あれは……怖いです。よしのんが……また、流されちゃいます……」
佐天「なら私も四糸乃ちゃんと待ってますよ」
士道「そっか。なら十香の浮き輪もお願いできるか?」
四糸乃「はい……任せてください」
その言葉を聞いて3人はウォータースライダーに向かった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
数分後、
佐天「どうしてこうなったんですか?」
四糸乃「分かり、ません……」
状況を確認しよう。
とりあえず、士道と琴里と十香が同時に滑った。そして急なカーブのところで勢いよく3人の身体はコースを外れ、ぽーんと宙に投げ出された。琴里は黒いリボンがとれて、士道に抱きついている。十香はなぜか楽しそうな表情だった。
以上。
簡単に説明するとそうなる。
その後なんだかんだあって昼食をとることにした。
その直前の士道と琴里の会話を佐天は聞いていた。
士道『今日はどうして黒のリボンなんだ?』
琴里『何よ、これじゃ不服なの?』
士道『や、まあ、別にそういうわけじゃないんだが』
琴里『駄目なの。白の私は弱い私だから。黒の、強い私じゃないと、今は、駄目なの』
士道『え?何だ、弱いとか、強いとかって』
琴里『なんでもないわ』
佐天「(強い私、か……)」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ