第四章 炎
第7話 最後のデート
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?」
令音『さっきも言われただろう?女の子をオシャレしているんだ』
言われてみればそうである。士道は軽く咳払いして改めて琴里に向き直った。
士道「こ、琴里」
琴里「?何よ」
士道「その、なんだ……似合ってるぞ、その水着……」
琴里「……っ。あら、ありがとう。令音や神無月あたりから褒めるよう指示が出たのかしら?」
図星をつかれた。しかしここで黙ってはそれを認めてしまう。なので士道は間を開けずに反論した。
士道「いや、そんなことねぇよ。本心だ」
琴里「へぇ、光栄ね。で、具体的にはどこがどう可愛いと思ったのかしら?」
士道「え……えっと……」
令音『ん、ここは我々の出番かな」
令音の声音が響いてきた。
時に士道の叫び声も聞こえつつ、十数秒後、士道が発した言葉は、
士道「えっと、その……全部かな。琴里は何着ても可愛いし」
だった。
琴里「……っ、あ、ありがとう」
琴里はそっぽを向きながら言った。
さて、どうしてこの選択肢になったのか。〈フラクシナス〉で起こったことを説明しよう。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
フラクシナスにて。
神無月「さあ諸君、我らの腕の見せどころです!」
と、神無月の声と同時に、プールの様子を映し出していたメインモニタに、3つの選択肢が表示された。
@『全部さ!琴里は何を着ても可愛いよ』
A『シンプルに見えるけど、なかなか凝った意匠をしてるよな、その水着。いいセンスだ』
B『あぁ。膨らみかけの胸が特にたまらないよ』
神無月「総員、選択肢をお願いします!」
神無月が叫ぶと、すぐ手元の端末に集計結果が表示される。
過半数が@。次いでA。Bは一票も入ってなかった。
神無月「ふむ、皆さんは@ですか。まあ、順当ですね……一方通行くんはどう思いますか?」
一方「……@でいいンじゃねェか?シンプルだしよォ…… (ていうか何で俺はこんなマジメに答えてンだ?)」
一方通行はこんなことを思いながらも普通の答えを選択していた。
クルーの意見としては@は言っても悪い気はしない。Aは水着に目がいってしまってるのが気になる。Bは論外というものだった。
神無月「そうですね」
神無月は小さくうなずくと、マイクに口を近づけた。
神無月「士道くん、Bです。『ああ、膨らみかけの胸がたまらないよ』」
と、一泊おいて、
『……ええッ!?』
一方通行を除く〈フラクシナス〉のクルーたちと、プールにいる士道の声が見事にハモった。
「ふ、副司令!正気ですか!相手は五河司令
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