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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
43 勧誘〜Dreams really do come true.
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私だ。先日“ヤツ”が現れた。
その日私は友達数十人と海に行った。人は少なくて、天気は若干曇りと絶好の海水浴日和で楽しい時間だった。が、そんなことはこの場ではどうでもいい。
その帰りに機会が無くて買えなかったジャンプSQを買って家に帰った。心うきうきとジャンプSQを読んでいた。終わりのセラフ面白いよなーと思っている時、視界の端で動くものを見た。なんとなしにその方を向いた。
黒くカサカサと動き回り、殆どの人類は生理的に嫌悪するであろうおぞましき生き物。名前を呼ぶのも憚れる“ヤツ”がそこにいた。そう通称“G”だ。
「うわぁぁあ!!!?」
私は柄にもなく叫んでしまった。なんだ“G”かと思うことなかれ、この“G”触覚の長さを含めると7cmはあった。これはデカイ。通常の2倍はある。そんなものがリラックスして漫画を読んでいる時に現れてみろ。マジでビビるから。
パニックになり、虫網を取りに行ってしまった。しかし、それは悪手だった。虫網を取りに行っている間に“G”を見失って閉まったのだ。
部屋から出たとは考えにくい。私は殺虫スプレーを取りだして“G”が出た部屋を徹底的にあらった。
なかなか出てこない。現れたところを中心に徹底的に虫網で突いた。“ヤツ”は“G”にしては厚みがあった。家具の裏に入ることは出来ない。なればベットの下かカンプラの箱の隙間か。
ベットは質素なので“G”はベットに隠れるには下しかない。だが、“ヤツ”は居なかった。だったらカンプラの箱の隙間か…。
決して諦めずガンプラの箱をしつこく突き続けたそのときだった。
―ガサガサ!
「うおっ!」
“ヤツ”が不意討ちぎみに現れてきえた。またしても見失ったが、場所はわかった。再びガンプラの箱をつつくこと数分。“ヤツ”に殺虫スプレーおみまいするには丁度いい場所に躍り出た。私は右手の殺虫スプレーを武器の如く構えスプレーを噴射した。
「くらえぇぇえ!!!」
―シュウゥゥウ!
見事スプレーは“ヤツ”に命中。生命力に定評がある“G”であろうと、化学合成物には敵わなかったらしい。次第にその動きを止め、停止した。
「うっしゃぁあ!!!」
それだけでは安心出来なかったので追い討ちに殺虫スプレーをこれでもかと噴き掛けて満足したあと外に捨てた。
後で調べて分かったことだが、“G”は知能が高く死んだふりをすることがある。よって私が追い討ちを掛けたことは正しい行為だったようだ。
長く辛く厳しい闘いだった。ようやく“G”を駆逐し終えた安心してジャンプSQを読んだのだった。
皆様も“G”の姿を見掛けたら諦めずに倒すように。でなければ安心して漫画も読むことも出来ない
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