暁 〜小説投稿サイト〜
東方魔法録〜Witches fell in love with him.
43 勧誘〜Dreams really do come true.
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考えなかったかしら。

―ジュッ

「あつ!」

燃えるような夕焼けって言うか私が燃えちゃう!ヤダ、太陽出てるじゃない!

「あらごめんなさい」

そう言って八雲紫は日傘の市を調節した。どうやら日傘から少しはみ出したらしい。気味悪い空間を潜り抜けたときか八雲紫は日傘を差して私を日光から守ってくれているのね…。

「助かったわ」
「私が連れ出したから当然よ。それよりどう?幻想郷は」

自分の物を自慢するような口調で八雲紫は言った。まるで子供のようね。

「想像以上に素晴らしいわ」
「うふふ。ありがとう」

幻想郷を褒められた八雲紫はとても嬉しそうだった。この時の笑顔からは胡散臭さは消え、心の底から笑っていた。

(あ………)

その笑顔に私はただ、単純に美しいものだと思って見惚れた。同時に羨ましくも思った。私もこんな風に笑えたらなと。

「でもね、まだこの幻想郷は不完成なの。自然界で、人間の作った法律とは違った誰が決めた訳ではないルールのようなものが幻想郷に必要なの。それに閉鎖空間だから色々なものが溜まってしまう。
この楽園を計画してざっと五百年以上経つけど、もう一息で軌道に乗るの。そこで貴方にはそれを完成させる手伝いをして欲しいの。ダメかしら?」

…全く。人間との危険性を訴えられ、全てを受け入れると言われ、こんな風景を見せられて、貴女の笑顔に魅せられて………………。そんなの、

断れるわけないじゃない。

「いいわ。協力させて頂戴」
「ふふ。よろしくお願いね」

紫は嬉しさが抑えきれなかったようで、顔がニヤついていた。

………………………………………
……………………………………
…………………………………

私は再び気味悪い空間を潜り抜け私の部屋に戻ってきた。

「さて、いい返事も頂けた事だし早速引っ越しの話を詰めていきましょう」
「そうね。正直に言うと早く行きたいわ。…ん?」

私はドアの向こうに小悪魔がいるに気が付いた。ああ、そうか。明希達にも一応聞かないとね
柄にもなく舞い上がってもう幻想郷に行くことは確定してるけど明希とパチュリーはお互いと本があれば何処に居ようが代わりないでしょうけど。

「明希とパチュリーにも一応聞かないとね。一緒に来ることになるけど、二人は客人でもあるし友人でもあるから私の一存で引っ越しするわけにはいかないわ」
「ええ、でも従者には聞かなくていいのかしら?」
「美鈴は私のいるところに付いてくるから聞かなくていいのよ。小悪魔はパチュリーの使い魔だから同様に。言うだけは言っておくわ」
「では、私も準備があるからそうね…5日後にどうかしら?ああ、貴方達は何も準備しなくていいわ。私のスキマで屋敷ごと送りますから」
「屋敷ごと
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