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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
一族の物語 ―我/汝、悪である― B
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対にできないと思われていた、“アヴェスター”と“覇者の光輪(タワルナフ)”の同時使用。
アラハバキであるぬらりひょんによって生み出された疑似創星図をアヴェスターで防ぎ、示道によって生み出された疑似創星図を覇者の光輪(タワルナフ)で焼き尽くす。そのために、口内に閃熱を収束させていく。
だがしかし・・・

《そして、あの魔王は進化を遂げる可能性がある。最も恐れるのは、二つの切り札を同時使用できるようになった場合だが・・・そのために俺は、長い年月をかけて一体の封印をした。》
《は・・・?今聞いたのに対応できるような霊獣、いないはずだが・・・まさか今から歪みを一体従わせろなんて言わないよな?》
《そんなこと言うわけないだろ。何・・・石川県にいるような、ただの妖怪だよ。》

そんな進化すら、示道は対策を討っていた。

「神格をくれてやる。先陣を斬れ、火取り魔!」

その瞬間、一輝の右手に集まっていた鈍色の光から小さな靄のようなものが飛び出し・・・三つの疑似創星図を除く、全ての光が喰われた。
当然、覇者の光輪(タワルナフ)も含めて。

『何・・・!?』
「残念でした。オマエのその進化は、とっくに対策されてんだよ・・・!」

そして一輝は、手に集まった鈍色の光を一層輝かせ・・・
六十三の道。その輝きを、完全に宿らせる。

「百鬼よ駆けよ、“百鬼矢光”・・・!!!!」

その手を突き出し、光の矢をアジ=ダカーハの心臓に向けて放つ。

その光の中には、色んな姿が見られる。
妖怪の総大将であり、アラハバキであるぬらりひょんの姿が。
牛の頭をもつ中国の鍛冶神、蚩尤の姿が。
ハロウィンの主役であり、子供たちを愛する悪魔、ジャックの姿が。
スサノオの穢れより生まれた鳥の頭をもつ女神、天逆海の姿が。
中国より日本に来た天狗、是害坊の姿が。
湖よりつながる地底世界の王、ユランの姿が。
地を揺らす神格をもった大蛇、パロロコンの姿が。
人を惑わせ、背後から操る九尾のキツネの姿が。
国を作り出した巨人、ダイダラボッチの姿が。
八の顔をもつ、ヤマタノオロチの原型、八面王の姿が。
英知と九つの目をもった中国妖怪の長、白澤の姿が。
百の物語より生まれる、百一の姿をもつ鬼女、青行燈の姿が。
牛鬼、河童、鬼、夜行さん、機尋、天邪鬼、納豆小僧、日本に存在する妖怪のほぼ全てに加え、世界の妖怪、魔物の一部。それらの姿が一輝の放った光の中にあり、光とともにアジ=ダカーハの心臓を貫き、駆けていく。

人、妖怪、魔物、霊獣、神。そう言った存在によって組み立てられた攻撃が、人による畏怖、憎悪といった信仰が、世界から受ける救世主としての信仰が、その一撃を絶対悪を討つものにまで押し上げる。

『・・・まさか、まさかここまでの悪を背負
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