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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
一族の物語 ―我/汝、悪である― B
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・・・病巣、といったところか。』
湖札の主催者権限があっても、直感的な感性までは封じることができない。
だからこそ、一輝はアジ=ダカーハの病巣という表現に少し冷や汗をかいたが、どうにかそれを表情に出さず左右の歪みに手を触れ・・・それを自分の体に同化させる。
「・・・さあ、これが最後のブーストだ。」
『つまり、それを討ち破れば私の勝ちというわけだな。』
「ま、そうなるな。・・・討ち破らせる気はねえけど!」
そう言った一輝の足に蒼翠の光が集まり、それがはじけた瞬間・・・一輝は第六宇宙速度で、アジ=ダカーハに迫る。
『むぅ・・・!?』
「疑似創星図、混合、起動・・・!」
その途中で一輝は疑似創星図を混ぜ合わせ、起動させる!
その手に蒼と翠の光が集まり、混ざっていき・・・蒼翠に怪しく光る、大鎌が現れる。
「魂を喰らいつくせ、■◆■◆■◆!」
その大鎌は無数の牙を刃に宿らせ、アジ=ダカーハの魂を喰らいつくさんと迫り、
『“アヴェスター”起動。相剋して廻れ、“疑似創星図”………!!!』
アジ=ダカーハはそれを自らに上乗せして自分に向けられた刃にぶつけ、その場を圧倒的な破壊が・・・荒れ狂わず、全て一輝の支配下に置かれる。
『ほう・・・疑似創星図同士がぶつかり、発生した破壊を支配下に置くか!』
「形のない物は全て俺の手足みたいなもんだ。それに・・・」
そう言いながら大鎌から片手を放し、指を揃えて後ろに引いて・・・その手に、鈍色の光が集まる。
『・・・キサマ、一体幾つの疑似創星図を・・・!?』
「自由に使えるのは、借り物を含めて三つだ。・・・この力、上乗せできるか・・・!?」
一輝に言われ、アジ=ダカーハはその力を上乗せしようとするが・・・半分程度しか、乗せることができない。
その事実に対してアジ=ダカーハが顔を歪めたのを見て、一輝は賭けに勝ったことを確信する。
「乗せられるはずがないよな!この力は人間と神の
合作
(
・・
)
で生まれたもの!お前の疑似創星図は、人類の生み出した遺産は上乗せできない!」
《アジ=ダカーハの切り札。その一つ目があいつの疑似創星図だ。あれを無視できる力は、あの三頭龍と宇宙観を共有していなければならない。・・・だからこそ、このイレギュラーな疑似創星図を生み出した。・・・疑似創星図でありながら疑似創星図ではない、俺達外道にふさわし、な。》
ありとあらゆる事象においてイレギュラーを生み出し、敵の考えや世界の真理すら無視する外法。それを使い、アジ=ダカーハを倒そうとする。
『魔王を―――“絶対悪”を甘く見るでないわッ!!!対応できぬのなら、同時に使えばいいだけの事!』
だがしかし、その工夫すらアジ=ダカーハは超える手段を手に入れる。
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