暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
一族の物語 ―我/汝、悪である― B
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
・・・病巣、といったところか。』

湖札の主催者権限があっても、直感的な感性までは封じることができない。
だからこそ、一輝はアジ=ダカーハの病巣という表現に少し冷や汗をかいたが、どうにかそれを表情に出さず左右の歪みに手を触れ・・・それを自分の体に同化させる。

「・・・さあ、これが最後のブーストだ。」
『つまり、それを討ち破れば私の勝ちというわけだな。』
「ま、そうなるな。・・・討ち破らせる気はねえけど!」

そう言った一輝の足に蒼翠の光が集まり、それがはじけた瞬間・・・一輝は第六宇宙速度で、アジ=ダカーハに迫る。

『むぅ・・・!?』
「疑似創星図、混合、起動・・・!」

その途中で一輝は疑似創星図を混ぜ合わせ、起動させる!
その手に蒼と翠の光が集まり、混ざっていき・・・蒼翠に怪しく光る、大鎌が現れる。

「魂を喰らいつくせ、■◆■◆■◆!」

その大鎌は無数の牙を刃に宿らせ、アジ=ダカーハの魂を喰らいつくさんと迫り、

『“アヴェスター”起動。相剋して廻れ、“疑似創星図”………!!!』

アジ=ダカーハはそれを自らに上乗せして自分に向けられた刃にぶつけ、その場を圧倒的な破壊が・・・荒れ狂わず、全て一輝の支配下に置かれる。

『ほう・・・疑似創星図同士がぶつかり、発生した破壊を支配下に置くか!』
「形のない物は全て俺の手足みたいなもんだ。それに・・・」

そう言いながら大鎌から片手を放し、指を揃えて後ろに引いて・・・その手に、鈍色の光が集まる。

『・・・キサマ、一体幾つの疑似創星図を・・・!?』
「自由に使えるのは、借り物を含めて三つだ。・・・この力、上乗せできるか・・・!?」

一輝に言われ、アジ=ダカーハはその力を上乗せしようとするが・・・半分程度しか、乗せることができない。
その事実に対してアジ=ダカーハが顔を歪めたのを見て、一輝は賭けに勝ったことを確信する。

「乗せられるはずがないよな!この力は人間と神の合作(・・)で生まれたもの!お前の疑似創星図は、人類の生み出した遺産は上乗せできない!」

《アジ=ダカーハの切り札。その一つ目があいつの疑似創星図だ。あれを無視できる力は、あの三頭龍と宇宙観を共有していなければならない。・・・だからこそ、このイレギュラーな疑似創星図を生み出した。・・・疑似創星図でありながら疑似創星図ではない、俺達外道にふさわし、な。》

ありとあらゆる事象においてイレギュラーを生み出し、敵の考えや世界の真理すら無視する外法。それを使い、アジ=ダカーハを倒そうとする。

『魔王を―――“絶対悪”を甘く見るでないわッ!!!対応できぬのなら、同時に使えばいいだけの事!』

だがしかし、その工夫すらアジ=ダカーハは超える手段を手に入れる。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ