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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第九二幕 「ドリーミー」
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ように軽口をたたいた。
「なんか、傍から見たら僕ら兄妹かカップルに見えるかもね。なんて・・・」
「・・・・・・」
「はは、は・・・か、簪?」
――ひょっとして盛大にすべった?と急激に自分の言葉を撤回したくなったユウだったが、次の瞬間フリーズした簪の顔がボフンと音を立てて真っ赤に染まった。誇張を通り越したその赤面はユウの顔を見たままふらりと揺れて―――
「・・・かっぷる・・・コイビト・・・かぞく・・・?・・・・・・・ふにゅう」
「えぇぇぇーーーっ!?どんなタイミングで恥ずかしがってるの簪!?」
そのままなぜかユウの膝に体ごと落下した。軽い頭がことんと落ち、眼鏡をかけていないその幼さを残すふにゃけた顔が露わになった。ユウ、驚愕。自分の膝の上まで器用に落下して目を回す簪を唖然と見下ろす。何やら兄妹とカップルのワードから乙女なことを連想して脳の許容量をオーバーしたらしい。頬を軽くたたいて名前を呼んでみたが、完全に気を失っている。
気を失ってしまったのでは自分が運んであげなければいけない。乙女という不思議生物をゆっくり背中に抱える。それにしても、まさか気絶するなど誰が予想出来たろうか、とユウは再び溜息をついた。
(結局君は「どっち」なんだい、簪・・・?)
そんな答えの出ない問いかけを頭のニューロンでぐるぐる回しながら、ユウは簪を部屋まで運んだ。
もしもこの日ユウに不幸があったとしたら、それは同じ部屋に諸悪の根源の一角であるラズィーヤがニヤニヤ笑っているのを発見できなかったことだろう。
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