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2014年 10月 17日 (金) 23時 29分
▼タイトル
負の継承
▼本文
色んな二次創作を読んでいるとすごく感じる、ネット小説における負の継承があると思います。他人がやっている形式を自分で真似ているけど、実は先人の形式が未熟な型であるという話です。正直、害悪だと思います。小説書き出して間もない人間がよく引っかかる巧妙なトラップです。しかも一見してトラップに見えないし、引っかかっても自分で気付けない可能性があるというとっても恐ろしい継承がこの界隈で行われています。

例:
○○が起きる
→××になる
→△△が加わる
 ↑今ここ

みたいな説明、結構見ます。最初に見た時は新鮮に思えるかもしれませんが、いざ自分でやってみると見るに堪えない。手抜きだし、面白さを演出しようとして逆にくどいです。普通に説明した方が絶対にいいし、俗っぽい言い方をすればサムイ演出です。

例:
「『○○』『××』『△△』、この言葉に心当たりはないか?」
「いや、ないですね」

異世界に飛んじゃった系の人が状況確認のためによく口にしている言葉です。もう不自然すぎて見るに堪えない。質問の形式が現実離れしすぎていて意味不明です。説明を省きたいのかもしれませんが、現実的に考えてこんな聞き方しますか?貴方が異世界に行ったとき「『日本』『国際連合』『第二次世界大戦』・・・この言葉に聞き覚えないか?」なんていきなり口に出ますか?異次元の発想です。

例:
朝起きて冷蔵庫の中身を確認する。これならあれが作れるぞ?
△△を焼いて、××をかけて・・・完成だ。食べてみる。おいしい!

読者視点で言わせてもらうと、だから何だよって話です。主人公が朝に何を作って食べたかとか、申し訳程度の調理過程とか、存在意義が見当たりません。しかも食べ物を書いている癖に食べ物にこだわりのある書き方でもない。ハッキリ言ってただの尺稼ぎにしか見えません。

個人的に比較的よく見る負の継承です。他にもありますけどそんなものは私が見つけるものでなく目の肥えた読者の方が見つければいいやと思ってます。ともかく、この連鎖反応は速く止まって欲しいと願っているのです。


おまけ

個人的には、食べ物を書くならば例えばこれくらいはやって欲しいのです。↓

その野菜炒めを目の前に置く。食用のサラダ油に混ざった豚肉の香りが湯気に乗って届き、食欲をそそられる。キャベツの緑、玉ねぎともやしの白、ニンジンの赤の三色が油と塩ダレをその身に絡ませ、その間に入るように程よく焼けた豚肉がその姿を覗かせる。油の光沢も相まって、どのような味がするのかを想像すると涎が口の中に広がった。早速箸を握り、いただきますと一言告げる。
キャベツともやしに豚肉を挟み、一口。もやしの瑞々しくも歯に心地よいシャクッという感触と、キャベツの繊維がパリッと割れる程よい硬さ。味付けのタレが齎す塩味とコクに、ほんの少しの甘味。キャベツの甘味と味付けと、もやしの無味。その3つを包むような豚肉の油の濃厚な香りと脂身の繊維が崩れる触感が絶妙なハーモニーを奏でる。歯ごたえで楽しみ、音で楽しみ、舌でも楽しむ。どうしてこれほどシンプルな料理がこれほど多くの喜びを与えてくれるのだろう。
同時に、その舌に喜びを与える塩分の濃さを中和するように、一緒に用意した湯気昇る白ご飯を口に運んだ。主食であるご飯の無味が、野菜炒めの塩分を得て突如その存在感を増す。舌と料理の間に滑り込むクッションであり、野菜炒めのストレートな味に新たなアプローチを与える。米を噛みつぶすたび、その米の粘り気がある触感が顎を働かせ、野菜炒めの2段階目の味覚へと突入させてくれた。お米が立っているため、口に放り込んだ瞬間のべたつきが無く口の中を滑るようなその触感が余計に次の一口を求めて脳に勅命を送る。米と混ざり合った野菜たちは決して米と喧嘩をすることなく、むしろ調和するように薄まったその塩味のつつましい刺激をもってもう一度味覚を楽しませ、飲みこむ。その嚥下もまた、次の一口への喜びに繋がる。
次はニンジンを、今度は甘味を求めてキャベツの芯と玉ねぎも一緒に頬張る。確り火が通ったことで青臭い臭いと固い歯触りはなく、かといって焼き過ぎたせいで細胞壁が破壊され歯ごたえを失っているわけでもない、絶妙な硬さ。ご飯によって薄目になっていた塩味の度合いが再び最大値に戻され、その味覚の移り変わりが飽きを与えさせない交互のコンビネーションだ。更にそこに玉ねぎの分かりやすい甘味が加わって、やはり野菜は甘くてこそだと実感した。
肉、野菜、穀物。この3つのバランスは決して栄養的なバランスだけではなく、味覚のバランスを取ってくれる。豚の微かな甘みを感じさせる油と肉の繊維もまた、タレとともに野菜の味付けに統一性を持たせている。そして統一された香りもまた、食欲を増進させる。目に楽しい色合いと香り、具の組み合わせで違った味わいと歯ごたえが楽しめる食の広がり。それこそが野菜炒めの本懐だと思う。
私はその後も野菜炒めの教えてくれる可能性の広さを探求するように食べ続けた。



・・・・・・やっぱりここまでやらなくていいです。取り敢えず食べ物食べる時は触感、具体的な味わい、香りなど最低限の要点を押さえないとおいしさが伝わらず、おいしそうでもない食事シーンをグダグダ続けることは無駄でしかありません。
あれ?いつの間にか食べ物講座になっている?
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2014年 10月 18日 (土) 12時 59分
海戦型
▼タイトル
負の継承
▼本文(冒頭20文字)
食べることが好きならばこの程度は造作もあ...

2014年 10月 18日 (土) 01時 12分
短パン小僧
▼タイトル
負の継承
▼本文(冒頭20文字)
表現が凄いですね。というか最後らへん見て...

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