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2014年 09月 30日 (火) 13時 39分
▼タイトル
デジモンネタ4
▼本文
続きです。

ルカ「大輔さんはそこから境界線を引きました。あなたを愛する人から守るべき人へと」
ヒカリ「境界線…?」
ルカ「大輔さんは血で汚れた手で、何も知らないあなたに触れるのは忍びないと思ったんでしょうね。だから大輔さんはあなたと太一さん達から逃げました。そしてあなたも太一さん達もそれを見送っただけ、行ってほしくないなら言えばよかったんです。大輔さんが必要だと、でもあなた達も大輔さんから逃げました。」
自分にそんな気はなかった。
だが、キメラモンとの戦いをきっかけにどんどん離れていく距離はヒカリにとって堪え難いことである。
ルカ「そして…そんな大輔さんと真正面に向き合ったのはフェイト義姉さんでした。」
ヒカリ「フェイトちゃん…?」
ルカ「大輔さんの血に濡れた手を握り、慰めた。自分もその気持ちが分かるからと…傷ついた大輔さんを抱きしめた。だからこそ大輔さんはフェイト義姉さんを愛した。たったそれだけなんです」
ヒカリ「………」
ルカ「僕の仲間は沢山の命を奪った。ですがあなた方は?」
ヒカリ「…私は…」
ルカ「あなた達は何も奪っていない。戦いは完全にパートナー任せ、戦略を練ることもしないあなた達は何もしていない。逃げた大輔さんを助けてくれた人…例えそれが例え誰であろうと大輔さんは愛したでしょう。それがたまたまフェイト義姉さんだっただけです」
ヒカリ「もういい…止めて…」
ルカが思いだしたのは、リンディの知り合いが出産した時のこと。
生まれて間もない赤ん坊はルカが近寄ると泣きわめいた。
まるで自分の手が血で汚れているのを知っているかのように。
しかしルカはしっかりと感じた。
本能的に戦いを嫌い、戦いという運命から必死に逃れようとするあまりにも脆く儚い生命の輝きを。
ルカ「誰でも平等に守ろうとしますが、大輔さんが愛するのは、自分を真の意味で理解してくれたフェイト義姉さん達。それがあの人の優しさでもあり、残酷さですね……」
ヒカリ「もういい!!」
ベンチから立ち上がるとヒカリは走り去ってしまう。
何処に向かおうとするのかはヒカリにも分からない。
ヒカリ「(嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だっ!!大輔君が、大輔君がーーーーーーっ!!)」
陽炎のように去ってしまったヒカリをルカは何の感情も含まずに眺めるとティアナがやってきた。
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