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2014年 09月 05日 (金) 01時 02分
▼タイトル
思い出話
▼本文
昔、まだ「にじファン」があったころ・・・衝撃的な一発ネタ小説を見たことがあるんですよ。東方projectの二次創作でオリ主もの・・・というところまではまぁ、よくあります。問題は内容です。

主人公はとにかく速く、ものすごく速い。幻想郷最速と名高い射命丸より速い。その速さが自慢なんです。彼は「これから伝説を残すぜ!瞬きして見逃すなよ!?」的なことを言います。
―――そして彼は伝説になりました。

・・・・・・はい、終わりです。瞬きしている間に結末を見逃してしまったのですが、彼は常人には見切ることも難しいほどの速さで何かしらのストーリーを辿り、物語を完結させ、伝説になったらしいです。

具体的にどんなストーリーかと言うと、そんなものは存在しません。ただ文字にして「伝説になった」という結果だけが読者に伝えられました。もう見事なまでの一発ネタです。小説の9割以上が前振りで、いったいどうオチをつける気だと読者が緊張した末での全カット。非常に馬鹿馬鹿しくて、しかし一本取られたと破顔しました。これは確かに最速だ。
感想欄では「92話が最高だった(うろ覚え)」とか「ゆかりん可愛かった(うろ覚え)」とか、登場もしてなければ存在もしていないストーリーを書き込むノリのいい方々が大量発生。彼らの頭の中ではその主人公が辿った結末が妄想で描かれているのです。究極のセルフ小説でした。一部「ふざけんな」怒っている方もいましたが。

ともかく、小説と言うのは偶にはおふざけ全開の一発ネタを書いてもいいんだ、という事を学ばされた小説でした。未だにネタ小説であれの印象を超えるモノには出会ったことが無いです。だから・・・・・・小説だからって別に文章を書く能力で勝負しなければいけないわけじゃないのです。むしろそのような斬新なアイデアこそ、人を笑わせることが出来るんです。
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